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「絵本を一緒に楽しむパートナー」!
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しかもね、小さなパートナーの方がずっと優れていることのほうが多い(笑)。
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確かに、そうかもしれないです(笑)。
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子どもは、どんどん世界観を広げていく想像力の天才だから。
ちょっとしたことにも気づくし、大人が見過ごしてしまうことに、疑問を持ったりもする。俳句も、同じなんじゃない?
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まさにそうですね。子どもが「気づく力」を感じる場面はとても多いですが、我が家は「俳句」や「季語」がとても身近な家なので、子どもの想像力や気づきに、大人の方がハッとします。
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お子さんも、俳句を詠んだり?
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我が家の場合は、私も夫も俳句をかじってるので日常会話で「俳句」とか「季語」とかっていうワードが割と出てきたり、俳句番組をみんなで見たりするんですよね。
そうすると子どもが、いきなり短い詩?フレーズ?みたいなものをつぶやき出して「はいく、できた!」って教えてくれます。
全然俳句になってないことの方が多いですが、直したり突っ込んだりはせず、「いいね!」と褒めてから、私はこっそりメモしてます(笑)。
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いいね。
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あとは息子が「季語」という存在を知っているので、たまに思い出したように「雪って季語?じゃあ雨は?夜は?」みたいな質問してくれることがあって。子どもの想像力ってすごいなと、そのたびに思います。
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そうそう。大人が考えもしないことに気づいて、広げてくれるよね。まさに、絵本も一緒。
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そうなんですよね。先日は「マヨネーズって、季語っぽいよねえ」といきなり言い出して、家族みんなでそれについて話したのが、すごく楽しかったんです。もちろんマヨネーズは季語ではないんですが、話を聞いてると、だんだん季語に思えてくるから不思議(笑)。
「言葉のなかには“季語”というものが存在している」ということさえ覚えたら、あとはどれだけでも想像力を広げてくれるから、子どもは本当に面白いな、と。
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俳句や季語と一緒で、絵本や児童文学もすごく深い。さっき引き算の美学って話をしたんだけど、言葉ひとつから想像できる世界がとても広いよね。
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そうですよね。私自身、俳句や季語を通して、たったひとつの言葉から、こんなに世界が広がっていくんだ!というのをいつも感じていますし、時には息子たちから教えてもらうことも多いです。
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親が「与えてあげる」「教えてあげる」という目線じゃなく、家族で、親子で、
「一緒に楽しむ」ことが、実は一番大事なんだよね。
絵本でいうと、同じ絵本を一緒に開いて、それぞれ全然違う世界観を思い
浮かべて…って、すごくいろんな楽しみかたができる。
最高のエンターテインメント
だと、僕は思います。
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親子や家族というのは、それを一緒に楽しむことができる大切なパートナーだと、先ほど三輪さんに教えていただいたことがとても響いています。
そして「言葉」が持っている力を、改めて感じました。
言葉一つひとつを大切にして、家族みんなで深めたり楽しんだり、そこから想像力を深めていくことができれば、それはきっと子どもにとっても大人にとっても、小さな成長や人生の楽しみになるんですよね。
これからも子どもたちと一緒に、楽しみながらことばで遊べたらいいなと思います。