コラム

公開日:2025.5.20

Wi-Fiの速度が遅い原因と対処法は?快適に使える目安値を用途別に解説

volume 01

Wi-Fiの速度が遅い
原因と対処法は?
快適に使える目安値を用途別に解説

自宅にWi-Fiを導入すると、Webサイトの閲覧や動画視聴など、インターネットを快適に利用できます。

しかし、Wi-Fiの通信速度が遅く、スマートフォンやパソコンの利用時にストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。通信に時間がかかる原因はさまざまですが、適切な対処をすることで、これまでより快適にインターネットを利用できる可能性があります。

この記事では、Wi-Fiの通信速度が遅くなる原因とその対処法や、快適に利用できる速度の目安などを紹介します。Wi-Fi環境を改善し、快適にインターネットを利用したい方は、ぜひ参考にしてください。

1 Wi-Fiの速度とは?

Wi-Fiの速度とは、Wi-Fi電波を利用する際に1秒あたりに送受信できるデータ量のことです。Wi-Fiの通信速度が高速であるほど、短時間で多くのデータをやり取りできるため、インターネットを快適に利用できます。

なお、個人向けインターネット回線の多くは、理想的な条件下での通信速度を示す「ベストエフォート型」を採用しています。Wi-Fiルーターのカタログやパンフレット、公式サイトなどに記載されている通信速度は、あくまで「最大通信速度」です。

実際に家庭で利用する場合は、回線の混雑状況やWi-Fiルーターとの距離などが影響し、表記どおりの速度が出ることはほとんどありません。

そのため、現在利用しているWi-Fiの通信速度を正確に知りたい場合は、実際に測定する必要があります。

1.1. インターネット速度との違い

Wi-Fiとは、スマートフォンやパソコンなどのデバイスとインターネット回線を繋ぐ無線通信技術のことです。

しかし、Wi-Fi自体はインターネットではないため、単体でデバイスをインターネットに接続できません。インターネットを利用するには、別途インターネット回線やプロバイダとの契約が必要です。

インターネット速度とは、インターネット回線を通じて1秒間に送受信できるデータ量のことを指します。これはWi-Fiだけでなく、光回線、4Gや5Gなどのモバイル回線も含めた通信速度を意味します。

一方、Wi-Fiの通信速度は、Wi-Fiルーターを経由した際の通信速度のことです。そのため、インターネット速度という大枠に、Wi-Fiの通信速度が含まれているといえます。

1.2. Wi-Fi速度に関する用語

ここでは、Wi-Fiの速度に関して知っておきたい3つの重要な用語を紹介します。それぞれの意味を見ていきましょう。

1.2.1. bps(ビーピーエス)

Wi-Fiを含むインターネット回線の通信速度は「bps(ビーピーエス)」という単位で表されます。「bps」は「bit per second」の略称で、1秒あたりに送受信できるデータ量のことです。

このbpsの数値が大きいほど、通信速度が速くなり、より快適にインターネットを利用できます。

なお、通信速度の単位は「bps」以外に「kbps」「Mbps」「Gbps」「Tbps」といった表記があり、それぞれ以下のように換算されます。

単位 換算
bps
kbps 1kbps=1,000bps
Mbps 1Mbps=1,000kbps
Gbps 1Gbps=1,000Mbps
Tbps 1Tbps=1,000Gbps

このうち、Wi-Fiの通信速度は「Mbps」または「Gbps」で表記されることが一般的です。

1.2.2. 上り(のぼり)・下り(くだり)

Wi-Fiの通信速度には「上り(のぼり)」と「下り(くだり)」の2種類に分かれています。

「上り」とは、スマートフォンやパソコンからインターネット上へデータを送信する際の通信のことです。一方「下り」とは、インターネット上からデータをスマートフォンやパソコンで受け取る際の通信を指します。

それぞれの主な通信の例は以下のとおりです。

上り
  • メールの送信
  • ブログやSNSの投稿
  • 画像や動画のアップロード
  • クラウドストレージへのファイル送信
下り
  • メールの受信
  • WebサイトやSNSの閲覧
  • 画像や動画のダウンロード
  • 動画視聴や音楽試聴

一般的な家庭では、SNSの閲覧や動画の視聴など、スマートフォンやパソコンで受信する機会が多いため、特に「下り」の通信速度が重要です。

1.2.3. ping値(ピン/ピング)

Wi-Fiを快適に使用するには、通信速度だけでなく「ping値(ピン/ピング)」も重要な要素です。

ping値とは、ネットワーク通信の応答速度を示す指標で、数値が低いほど応答にかかる時間が短くなります。そのため、ping値が低いと操作の反映がスムーズになり、遅延が発生しづらいです。

特に、高画質の動画視聴やオンラインゲームのプレイでは、リアルタイムでの応答が求められるため、ping値の低さが重要といえます。

2 Wi-Fiを快適に使える速度の目安

Wi-Fiでスマートフォンやパソコンを快適に利用するために必要な通信速度は、用途によって異なります。主な用途ごとに、ストレスなく利用するために求められる「上り」と「下り」の通信速度の目安は以下のとおりです。

用途 上りの速度 下りの速度
メール・LINE 1Mbps 128Kbps〜1Mbps
WebサイトやSNS 3Mbps 1Mbps〜10Mbps
動画視聴・投稿 10Mbps 3Mbps〜25Mbps
オンライン会議 1Mbps〜2Mbps 10Mbps~30Mbps
ネットゲーム 30Mbps 30Mbps〜100Mbps

メールやLINEの送受信、WebサイトやSNSの閲覧・投稿などは、それほど高速な通信速度を必要としません。

一方、動画視聴・投稿やオンライン会議、ネットゲームなどは、映像や音声をスムーズに送受信するために、ある程度の通信速度が求められます。

オンライン会議まで利用する場合は30Mbps以上、ネットゲームをプレイする場合は100Mbps以上の通信速度を確保できていれば、安定した通信環境を実現できるでしょう。

3 Wi-Fiの速度を測定する方法

Wi-Fiの通信速度は、スマートフォンやパソコンを使ってインターネット上で簡単に計測可能です。Googleは通信速度の測定サービスを提供しており、Google検索で「スピードテスト」「インターネット速度テスト」や「Wi-Fi通信速度」と検索すると、測定ページが表示されます。

「速度テストを実行」のボタンを押すだけで、すぐに通信速度の計測が開始し、完了後に以下のような項目名で現在の通信速度がわかります。

  • Mbps(アップロード):上りの通信速度
  • Mbps(ダウンロード):下りの通信速度

また、Google以外にもWi-Fiの通信速度を測定できるWebサイトがあり、それらのサービスを利用しても簡単に速度を確認できます。

4 Wi-Fiの速度が遅い原因と対処法

ここでは、Wi-Fiの通信速度が遅くなる8つの原因とその対処法を解説します。自宅のWi-Fiが遅い場合は、通信状況の改善にぜひお役立てください。

4.1. Wi-Fiルーターの設置場所が適切でない

Wi-Fiの通信速度が遅い場合、Wi-Fiルーターの設置場所が適切でない可能性があります。特に、以下のような障害物が多い場所に設置していると、本来の通信速度を発揮しづらくなります。

  • 棚の中、部屋の四隅:周囲が囲われており、電波が届きにくい
  • 窓際:電波が外部に逃げやすくなる
  • 金属製の物や水場の周辺:金属や水が電波を吸収する
  • 床:床や断熱材が電波を吸収・反射する

Wi-Fiルーターは、部屋の中央に1〜2mほどの高さで設置するのが理想的です。Wi-Fiの電波は全方向に発信されるため、中心に置くことで部屋全体に電波が届きやすくなります。

なお「2階で繋がりづらい」など、特定の部屋でWi-Fiの通信が不安定な場合は、Wi-Fi中継機やメッシュWi-Fiなど、電波の届く範囲を拡大する機器の導入もおすすめです。

4.2. ほかの電子機器が電波干渉している

Wi-Fiルーターの周辺に電子機器を設定している場合、お互いの電波の周波数帯で干渉し、通信速度が低下する可能性があります。

特に、Wi-Fiと同じ2.4GHzの周波数帯を使用する以下のような家電製品や電子機器は、電波干渉を起こしやすいため、近くにWi-Fiルーターを設置しないよう注意が必要です。

  • テレビ
  • 電子レンジ
  • IHクッキングヒーター
  • Bluetooth機器(ワイヤレスマウス、ワイヤレスキーボードなど)

なお、Wi-Fiルーターは2.4GHz以外に5GHzや6GHzの周波数帯を利用できることが多く、これらの周波数帯を使用すると、電子機器との干渉を避けやすくなります。

利用する周波数帯は、スマートフォンやパソコンのWi-Fi設定画面で、5GHzや6GHzのSSID(ネットワーク名)を選択するだけで切り替えが可能です。SSIDは、通常Wi-Fiルーター本体に記載されています。

ただし、5GHzや6GHzは壁や天井などの障害物に弱く、2.4GHzと比較して遠距離への電波が弱くなりやすいといったデメリットがあります。そのため、接続する周波数帯の変更により、必ずしも通信速度が安定するわけではないことを理解しておきましょう。

より通信速度を安定させたい場合は、Wi-FiルーターとLANケーブルでの有線接続をするのも有効な方法です。

4.3. 同時接続している端末が多すぎる

Wi-Fiの通信速度が遅くなる原因のひとつに、Wi-Fiルーターに同時接続している端末が多すぎることが挙げられます。

Wi-Fiルーターへ複数の端末を接続すると、処理するデータ通信量が増加し、通信速度が低下する可能性があります。

そのため、通信速度の遅さを解消するには、使用していない端末のWi-Fi接続を切断したり、一部の端末を有線接続に切り替えたりするなどの対処が必要です。

4.4. 大容量データのやり取りで重い

Wi-Fiの通信速度が遅くなる原因として、データ量の大きいファイルの送受信が挙げられます。

大容量データのダウンロードやアップロードをおこなうと、Wi-Fiの通信帯域を占有してしまいます。その結果、ほかの端末に帯域を割り当てる余裕が減少し、Wi-Fi全体の速度が低下する可能性があるでしょう。

そのため、Wi-Fiの通信速度が不安定になった場合は、大容量データの送受信の終了を待つ必要があります。

4.5. インターネット回線が混雑している

利用しているインターネット回線が混雑している場合、Wi-Fiの通信速度が低下することがあります。

特に、休日や夜間など、インターネット回線の利用者が増える時間帯は、通信速度が遅くなる傾向があるため注意が必要です。

また、回線そのものに障害が発生している場合も、Wi-Fiの速度が遅くなる可能性があります。突然Wi-Fiの通信速度が遅くなった際は、契約先の通信事業者の公式サイトで回線障害情報が掲載されていないかを確認してみましょう。

4.6. 速度制限がかかっている場合もある

契約中のWi-Fiルーターやプランによっては、使用可能なデータ容量の上限が定められており、その容量を超えると速度制限がかかります。

速度制限の条件は通信事業者によって異なるため、現在の契約プランの確認が必要です。一般的には、以下の2つの契約プランがあります。

  • 月間のデータ容量上限が設定されているプラン
  • データ容量無制限で利用できるプラン

ただし、データ容量無制限プランの場合でも、数日間で極端に多くのデータを使用すると、一時的に通信が遅くなることがあります。そのため、データ容量無制限のプランでも、速度制限のかかる条件を確認しておくことが重要です。

通信制限がかかっている場合に、Wi-Fiの通信速度を上げるための対処法は以下のとおりです。

  • 速度制限の解除を待つ
  • 追加オプションでデータ容量を増やす
  • 契約プランや機種を見直す

基本的には、速度制限の解除を待つことで解決できますが、その間はインターネットの利用が不便になります。そのため、毎月のように速度制限が適用される場合は、より大容量のデータプランやWi-Fiルーターへの変更を検討しましょう。

4.7. Wi-Fiルーターが不具合を起こしている

Wi-Fiルーターや周辺機器に不具合が発生すると、Wi-Fiの通信速度が低下することがあります。

特に、長時間の使用や放置によりWi-Fiルーターに熱がこもると、動作が不安定になる可能性があります。この場合、以下の手順でルーターの放熱をすると、改善が期待できます。

  • Wi-Fiルーターの電源を切り、電源プラグを抜く
  • 電源プラグを抜いた状態で3分ほど待機する
  • コンセントに電源プラグを差し、電源を入れる

また、Wi-Fiルーターのファームウェア(パソコンや周辺機器を制御するためのソフトウェア)を最新バージョンにアップデートすることで、不具合が解消されることもあります。アップデート方法は、メーカーの公式サイトに記載されているため、確認して更新をおこないましょう。

4.8. Wi-FiルーターやLANケーブルの規格が古い

使用中のWi-FiルーターやLANケーブルの規格が古いことも、Wi-Fiの通信速度が遅くなる原因のひとつです。

従来の通信規格である「IPv4」対応のWi-Fiルーターを使用している場合は、最新の「IPv6」対応の機種に変更することで、通信速度が向上する可能性があります。

LANケーブルは、CAT5〜CAT8までの規格に分かれており、数字が大きいほど通信速度が速く、高性能です。そのため、現在使用しているLANケーブルよりも上位規格のものに交換することで、より快適な通信環境が期待できます。

また、使用中のスマートフォンやパソコンのスペックが低いと、Wi-Fiの通信速度を十分に活かせない可能性があります。より高速な通信を求める場合は、最新機種への買い替えも検討してみましょう。

5 Wi-Fi速度を上げるにはインターネット回線の見直しがおすすめ

ここまでの対処法を試してもWi-Fiの通信速度が改善されない、速度に満足できない場合は、インターネット回線の見直しをおすすめします。

インターネットの通信速度は、利用する回線の種類によって違いがあります。「光回線」「モバイルWi-Fi」「ホームルーター」のそれぞれの最大通信速度(理論値)は、以下のとおりです。

光回線(注1) モバイルWi-Fi
(注2)
ホームルーター
(注3)
最大通信速度
(理論値)
1Gbps 上り:183Mbps
下り:3.9Gbps
上り:286Mbps
下り:4.2Gbps

このように、最新のモバイルWi-Fiやホームルーターは高速通信に対応していますが、上記の通信速度はあくまで理論値です。そのため、安定性の高い光回線のほうが実際の通信速度が速くなる傾向があります。

モバイルWi-Fiやホームルーターでは、大容量データの通信に時間を要することが多いですが、光回線であれば容量の大きいファイルのアップロードやダウンロードも高速におこなえます。また、一般的に光回線はデータ容量の上限がなく、速度制限の心配をせずに利用できる点も使いやすいでしょう。

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6 まとめ

Wi-Fiの通信速度は、Wi-Fiルーターの設置場所や接続端末数など、さまざまな要因によって遅くなることがあります。家庭での利用状況を確認し、適切な対処をすることで、通信速度の改善が期待できます。

この記事で紹介した対処法を試しても改善されない場合は、インターネット回線の見直しを検討してみましょう。

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