はじめての家族キャンプ徹底ガイド!
初心者が快適に楽しむための
テクニック&おすすめアイテム紹介
vol.
01
遊び・子育て
「キャンプをしてみたいけど、準備が大変そう」「アイテムが豊富にありすぎて、どれを選べばいいのかわからない」「キャンプ飯ってあこがれるけど、難しそう」といった悩みから、なかなかキャンプデビューにふみきれない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、キャンプ初心者のよくある悩みや疑問を徹底解説。キャンプデビューに適した季節や場所、アイテムの選び方など、快適に楽しむための基本知識をご紹介します!
お話を伺ったのは…
アルペンアウトドアーズ春日井店
店長代務 長井 浩之さん
2014年の入社後、「スポーツデポ・アルペン」ではキャンプ用品やアパレルなどの売り場を担当。「アルペンアウトドアーズ」の1号店となった春日井店の立ち上げに携わる。プライベートでは、家族でのキャンプが趣味。キャンプ場を拠点として、訪れた地域の観光やご当地グルメめぐりもあわせて楽しんでいる。
キャンプ初心者のお悩み解決!
はじめてのキャンプガイド
はじめての家族キャンプを安全に楽しく過ごすために、まずはキャンプ初心者が最初に知っておきたい、アウトドアの基本的な知識をご紹介します。
Q.キャンプを始めるのに
適した季節は?
キャンプデビューするなら、過ごしやすい気候の春や初夏、秋が最適。朝夕は冷え込む季節なので、防寒対策は万全にしておくといいですね。
また、長期休暇のある「夏」はキャンプのハイシーズン。標高の高いキャンプ場を選び、できる限りの暑さ対策をすることで快適に楽しめます。
Q.キャンプ場選びのポイントは?
キャンプ場のロケーションには、林間、湖畔、海辺などがあり、施設によって設備もさまざま。広大な敷地のなかで自由にテントを張って過ごすフリーサイトのキャンプ場に対して、初心者やファミリーにおすすめしたいのは「高規格キャンプ場」です。
高規格キャンプ場にはテント区画が整備され、管理人が常駐しています。お風呂やシャワーもあるので、子どもが泥だらけになるまで遊びまわっても安心。炊事場が清潔なところも多く、家族全員で楽しく食事の準備ができます。レンタル用品も豊富にそろうため、キャンプデビューには最適です。
Q.まず用意したい
キャンプアイテムは?
キャンプには、テントやシュラフ(寝袋)が必須です。食事などを置くテーブルや、座り心地のよいチェアもキャンプを快適に過ごすために欠かせません。
調理器具は家庭用でもOK。ランタンやコンロなどの道具は、できるだけ燃料の種類(ホワイトガソリン、LPガスなど)を統一するとよいでしょう。
Q.テント選びのポイントは?
使用人数+1~2人程度の少し余裕のあるサイズを選びましょう。ファミリーにおすすめなのは、以下の2タイプです。
ドーム型テント
ドーム型は、天井でポールを反らせて組み合わせる、丸みのあるテントのことです。タープを組み合わせることで、寝室となる部分とリビング部分を作り出すことができます。
2ルームテント
2ルームテントは、寝室となる部分と、リビング部分が一体化したテントです。タープを張る必要がなく、リビングの空間を作ることができます。
初心者もこれで安心!
キャンプデビュー当日の
流れを徹底解説
基礎知識をふまえて時期や場所を決定したら、いよいよキャンプデビュー当日。
事前の準備はもちろん大切ですが、肝心なのはキャンプ場に訪れてから。初心者でも安心してテントを張れるよう、3つのステップに分けて紹介していきます。
STEP1 「テントを組み立てよう」
設営位置を決めたら、まずはテントにポールを通していきます。
テントを立ち上げるときは、ポールの先端をテントの四隅にあるピンに差し込んで固定。慣れないうちは、2人がかりで行うのが安全です。
STEP2 「ペグで固定しよう」
次にペグ(杭)を打ち込み、テントを地面に固定します。地面に対して斜めに、できるだけ深く打ち込むことがポイント。
STEP3 「フライシートを
かぶせて完成」
最後に、雨風の侵入を防ぐフライシートをかぶせて固定。テントとの間に空間を保つことで結露防止になります。
フライシートをテントにかぶせて、入り口付近にできる空間を「前室」と言い、荷物置き場や靴置き場として使えます。
テントが張れたらいよいよ夕飯の
支度!夜の星空もお楽しみポイント
ひと仕事終えて、そろそろお腹もすいてくるころ。日が暮れる前に、夕飯の準備をはじめておくとよいでしょう。家族でにぎやかなバーベキューはもちろん、野外でも簡単にできるおしゃれなキャンプ飯にも挑戦してみては?
食事の後は、たき火をしたり、星空を眺めたり、自然の音に耳を澄ませてみたり…。夜の自然を心ゆくまで楽しんでみてくださいね。
初心者でもらくらく作れる!
野外で楽しむキャンプ飯レシピ
野外での調理は、家とは違って大変そうだと感じている方も少なくないでしょう。今回ご紹介するキャンプ飯は、少しの工夫で見た目もばっちり映える、お手軽なレシピ。家族全員で協力しながら、楽しく調理にトライしてみてくださいね。
フライパンで簡単調理!
「海鮮パエリア」
[材料](4人分)
・米…2合
・サフランライスの素…2合分
・水…500㏄
・白ワイン…適宜
・赤パプリカ…適宜
・黄パプリカ…適宜
・ピーマン…適宜
・ムール貝…適宜
・エビ…適宜
・レモン…1個
・プチトマト…適宜
・マッシュルーム…適宜
・ニンニク…適宜
・バジル…適宜
[作り方]
1.米はとがずにフライパンへ
スープを浸透させるために、米は乾いた状態でフライパンに入れる。ぬかが気になる人は無洗米を使おう。
2.サフランライスの素で時短テク
サフランを色出しした水で炊く方法もあるが、市販の素を使うと時間短縮に。 水と共に、白ワインも入れる。
3.具材を盛り付けて、15~20分程度加熱
具材を盛り付け火にかける。 ふたをして、スープがなくなるまで加熱。その後、5分ほど蒸らせば完成。
調理には、持ち手が着脱できる鉄製フライパンがおすすめ。具材は「放射状盛り」で見た目がさらに華やかに!
ダッチオーブン料理の定番!
「丸鶏のローストチキン」
[材料](2~4人分)
・丸鶏...1kgサイズ
・岩塩...適宜
・ブラックペッパー...適宜
・カレーピラフ...1合
・ニンジン...1本
・タマネギ...1個
・ジャガイモ...1個
・ニンニク...適宜
・オリーブオイル...適宜
・ローズマリー...適宜
[作り方]
1.岩塩、ブラックペッパーで丸鶏に下味を付ける
丸鶏に岩塩、ブラックペッパーをなじませ、下味を付ける。お好みでハーブやスパイスを使ってもOK。
2.市販のカレーピラフで時短を
丸鶏の奥までカレーピラフをしっかりと詰める。今回は市販品を使用したが、事前に家で作っておくのも効率的。
3.丸鶏と皮つきの野菜をダッチオーブンに入れる
丸鶏の周りに野菜を入れる。オリーブオイルを回しかけ、ローズマリーをのせたら、たき火台にダッチオーブンをセット。焼け具合は竹串を刺して確認を。透き通った汁が出て、竹串を肌に当てて温かければ完成。
ダッチオーブンのふたの上に炭を置いて全体を加熱することが大切です。丸鶏の中には、カレーピラフのほかに、ミックスベジタブルを入れてもOK!
アウトドア専門店イチオシ!
初心者が揃えておきたい
キャンプアイテム15選
キャンプ初心者がまず買いそろえるべき「テント・シュラフ」「ランタン」「キッチンツール」「テーブル・チェア」。この4つのカテゴリについて、今回は「アルペンアウトドアーズ春日井店」の店長代務・長井さんがおすすめする、初心者向けのアイテムを紹介します。
テント・シュラフ(寝袋)
長井さんのおすすめポイント
キャンプには欠かせないテント。人数や使用シーンに合わせて選ぶことが大切です。また、テントにシュラフをそのまま置いてしまうと、背中に地面の凸凹が当たってしまいます。手軽なマットレスを忘れずに用意しましょう。
エントリーパックTT〈snow peak〉 ¥57,200(税込)
大人2人と子ども2人での使用を想定した初心者向けパック。ひとりでも手軽に設営できるテントと、タープがセットになっています。一般的な生地の厚さ(70デニール程度)と比べて、210デニールと遮光性抜群で、夏場にもぴったりなテントです。
コージーⅡ/C5〈Coleman〉 ¥6,780(税込)
エアー式マットレス 7cm〈IGNIO〉 ¥5,489(税込)
窮屈になりにくく、はじめてのシュラフでも抵抗の少ない封筒型。下までチャックを開くと、2つのシュラフを連結して広々と使用できます。
エアー式のマットレスは、バルブを開けるだけで自然に膨らみます。厚みは7cmあり、シュラフと組み合わせることで快適に寝ることができるでしょう。
ランタン
長井さんのおすすめポイント
LEDランタン、ガスランタン、ガソリンランタンと種類豊富なランタン。テーブルの上に置く、テントの中に置く、ぶら下げるといった適材適所で選ぶとよいでしょう。ひとつのランタンでは、光が1か所に集中してしまうため、複数を組み合わせて設置することが重要です。
レイルロードランタンLED〈BAREBONES〉 ¥9,680(税込)(写真右)
ビーコンライトLED〈Barebones Living〉 ¥6,050(税込)(写真左)
充電することで使用できるLEDタイプのランタン。レイルロードランタンLED(写真右)は、明るさの調節により、最大で100時間ほどバッテリーが持続します。LED球を覆うガラスには、商品一つひとつで異なる気泡の模様が入っており、愛着を感じられるポイントになっています。
ビーコンライトLED(写真左)はテーブルに置くことで光が広がり、キャンプのムードをより盛り上げてくれるでしょう。デザイン性の高さから、インテリアとしても活躍します。
ルミエール ランタン〈Coleman〉 ¥6,980(税込)
純正LPガス燃料 Tタイプ(230g)〈Coleman〉 ¥790(税込)
キャンドルのように炎がやさしく揺れるガスランタン。230gのOD缶をひとつ使用するごとに、28~38時間ほど燃焼し続けることができます。
虫の寄りにくいランタン〈SOTO〉 ¥9,799(税込)
レギュラーガス(3本パック)〈SOTO〉 ¥768(税込)
虫が波長を感じにくいとされるオレンジ色に発光するガスランタン。リフレクターをセットすることで、照らしたい方向に光を当てることができます。OD缶ではなく一般のカセットコンロでおなじみのCB缶を使うため、セットに慣れない初心者でも安心です。
キッチンツール
長井さんのおすすめポイント
キャンプ飯で活躍するダッチオーブンは、メンテナンスの難易度や想定する用途によって選びましょう。食器類は個別にそろえるもよし、セットで購入するもよし。紙コップや紙皿に代わるシェラカップは、ひとり1つ持っておくと重宝しますよ。
ステンレスダッチオーブン(10インチ)〈SOTO〉 ¥23,562(税込)
一般的な鉄製のダッチオーブンとは異なり、食器用洗剤で洗えるだけでなく、シーズニング(油慣らし)も不要なので手入れが楽。蓄熱性や保温性も十分高く、家庭のキッチンでも鍋のように使うことができます。
箸付きディナーセット4〈LOGOS〉 ¥2,979(税込)
ボウル、プレート、カップ、スプーン、フォーク、箸の6アイテムがそれぞれ4セット入ったファミリー向け食器セット。持ち運びもしやすい収納ポーチ付きです。
チタンシェラカップ〈snow peak〉 各¥2,090(税込)(写真左)
ステンレスシェラカップ〈snow peak〉 各¥1,320(税込)(写真右)
キャンプでの食事でぜひ持っておきたい便利アイテムが「シェラカップ」。コップ、計量カップ、皿、火で温めるときの小鍋など、さまざまな用途で活躍します。
テーブル・チェア
長井さんのおすすめポイント
食事やたき火など、使用するシーンに合わせて高さを検討してみてください。ハイ・ローのどちらのスタイルにも適応できるタイプがおすすめです。
ナチュラルモザイク™ リビングテーブル120 プラス
〈Coleman〉 ¥8,980(税込)
簡単に組み立てができ、コンパクトに収納できるテーブル。脚の付け外しができ、ロースタイルにも対応しています。中央にパラソルホールがあるので、夏場の日差し対策も期待できます。
ツーウェイキャプテンチェア〈Coleman〉 各¥9,480(税込)
ロースタイルにも対応し、高さを2段階に調節できるチェア。背面のポケットには、収納ポーチを入れておくことができます。
グッズをそろえて準備万端!
はじめてのファミリーキャンプを快適にエンジョイしよう
今回はキャンプ初心者が知っておきたい基礎知識から、キャンプ飯レシピ、アウトドア専門店おすすめのアイテムまで紹介しました。
はじめてのキャンプに何よりも大切なのは、入念な準備と、慎重なアイテム選びです。星空を眺めたり、アクティブに遊んだり、キャンプ料理に挑戦したり。そんな非日常が味わえるキャンプを安全かつ快適に過ごすことで、家族の距離がぐっと縮まり、さらに仲が深まる良い思い出になることでしょう。
※掲載商品の製品データ、価格は取材当時の情報です。品切れ、生産中止、仕様変更、現在の価格表示と異なる可能性がございます。予めご了承ください。
協力店舗
アルペンアウトドアーズ春日井店
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