【親子で楽しく節約】
おうちでカンタンにできる
再生栽培<リボベジ>に
チャレンジしてみましょう!!
vol.
09
遊び・子育て
コロナ禍におうち時間が増加した影響で、人気が高まっている家庭菜園。なかでも、野菜の切れ端や根などを活用した再生栽培(リボベジ)は、急激に物価が高騰している昨今、節約やゴミの削減につながるお金のかからない趣味として、注目を集めています。
再生栽培の魅力は、その「手軽さ」。家庭にある道具と野菜の切れ端だけあれば、時期や場所を選ばず、誰でもすぐに始められます。さらに短期で育成から収穫まで体験できて、子どもの食育入門にもぴったりですよ!
今回は、農業専門家・宮崎大輔さんのアドバイスのもと、再生栽培におすすめの野菜や育て方のコツをご紹介。子どもや家庭菜園初心者でも簡単に挑戦できるので、ぜひ家族でチャレンジしてみてください。
お話を伺ったのは…
農業専門家・YouTuber
宮崎 大輔さん
長野県出身。農業コンサルティング会社イチゴテックの代表で、農業専門のYouTuberとしても活動。著書に『キッチンからはじめる!日本一カンタンな家庭菜園の入門本 おうち野菜づくり』がある。
始める前に知っておきたい!
再生栽培のキホン
再生栽培は野菜の切れ端や根などを使って再び栽培し、野菜を収穫するという栽培方法です。
「安心感のある食材を自宅で収穫できること」「野菜の再利用によって家庭ごみが削減できること」などのメリットがあり、日常生活に取り入れる人も増えているようです。
宮崎さんの
おすすめポイント
幼児・低学年のお子さんなら水遊びや砂遊びの延長線上として、中・高学年なら自由研究の一環として、植物の成長を楽しみながら学べる再生栽培。育てた野菜は料理して美味しく味わうところまでをセットに、楽しく食育・節約につなげてくださいね!
超お手軽!家にあるものだけで
はじめる「キッチン菜園」
今回は、最低限の準備で手軽にはじめられ、短期間で栽培できる「キッチン菜園」と「ペットボトル栽培」に絞って解説していきたいと思います!
はじめに紹介するのは、最も手軽にスタートできるキッチン菜園。
用意するのは「野菜の切れ端」「容器」のみでOK。「普段からやっています!」という方も、この機会に基本の育て方を覚えていってくださいね。
おすすめ野菜は小ネギ、ミント、
ダイコンの葉など
葉や枝、根が大きく伸びる野菜は避けましょう。容器に対して過度に大きく成長せず、限られたスペースで育てられる野菜を選ぶことがポイントです。
キッチン菜園に適した野菜と
シーズン
「キッチン菜園」の手順
今回は、料理での使い勝手が良く育てやすい「小ネギ」をピックアップ。具体的な育て方の手順を紹介していきます。
STEP1:小ネギの株元を切り、水に浸ける
スーパーなどで購入した根が付いた小ネギの株元を5cm残して切り、水を入れた容器に浸けます。
STEP2:毎日水を交換する
水はできるだけ毎日交換するように心がけましょう。交換時に容器を洗剤で洗うことで雑菌の繁殖を抑えられて、野菜が腐りにくくなります。
STEP3:収穫する
1週間ほどで葉が伸びてくるため必要な分だけ切って収穫しましょう。小ネギの場合は1・2か月(3・4回ほど)は繰り返して栽培・収穫を楽しめます。
宮崎さんの
おすすめポイント
キッチン菜園なら短い期間で野菜がぐんぐん成長していく様子を見られるので、お子さんも飽きずに育てられますよ。買ってきた野菜の切れ端を再利用するだけで、お金をかけずに続けられるのも魅力ですね。
子どもと一緒に工作!
底面給水式栽培容器で育てる
「ペットボトル栽培」
「ペットボトル栽培」は空になったペットボトルを活用します。ペットボトルを切ったり、土や水を入れたりと、子どもと一緒に工作気分で楽しんでみてくださいね。
おすすめ野菜はラディッシュ、
クレソン、シソなど
ペットボトル栽培では、容器よりも大きくなり過ぎないラディッシュやクレソンといった野菜を選ぶのがポイント。ペットボトルは500mlサイズよりも2Lサイズの方が倒れづらく、安定するのでおすすめです。
ペットボトル栽培に適した
野菜とシーズン
オールシーズンOK ・クレソン春・夏・秋 ・シソ夏 ・バジル夏
「ペットボトル栽培」の手順
今回は、室内で1年中栽培が可能な「ラディッシュ」をピックアップ。ペットボトル栽培の手順を解説します。
STEP1:ペットボトルを切る
2Lのペットボトルを半分に切り、ビニールテープを巻いて鋭利な断面を保護します。
STEP2:切ったペットボトルを組み立てる
ペットボトルのキャップにキリやドリルで穴を開け、水にぬらしたウエットティッシュを通してボトルにはめ込みます。切ったボトルの上部をひっくり返して土を入れたら、土台となるボトルに水を入れてウエットティッシュを浸しましょう。
※キリやドリルを使用する際は安全面に十分注意して作業を行ってください
STEP3:種を植える
ホームセンターなどで購入した培養土を流し込み、ラディッシュの種を植えます。2日ほどでペットボトル底の水がなくなるので、都度補充しましょう。ペットボトル容器は直射日光ではなく、カーテン越しの光が当たる場所に置いて栽培するのがおすすめです。
STEP4:収穫する
1か月ほど経ち、ラディッシュが大きくなったら収穫しましょう。
宮崎さんの
おすすめポイント
底面から土に水をしみ込ませて根から水やりをする、底面給水式のペットボトル栽培は、水やりを忘れて野菜を枯らしてしまう心配が少ないので初心者にもおすすめです。また、虫の発生を防ぐためにも土はホームセンターなどで購入した培養土を使うようにしましょう。
まとめ
今回は農業専門家の宮崎大輔さんに、親子で楽しめる再生栽培とおすすめの野菜、育て方のポイントを教えていただきました。
キッチン菜園やペットボトル栽培で家庭菜園に興味を持った方は、次なるステップとして、プランターを使用した栽培方法にもチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。プランターではプチトマトやピーマン、ナスといった実のなる野菜を育てることができて収穫の喜びも倍増しますよ!
最新情報
2021年10月に発売された宮崎さんの著書『キッチンからはじめる!日本一カンタンな家庭菜園の入門本 おうち野菜づくり』では、40種類以上の野菜の育て方がわかりやすく紹介されています。
家庭菜園初心者から農業のプロまで、幅広い視聴者に向けた情報を発信しているYouTubeチャンネルも、参考にしてみてくださいね。