2025.3.28 VOL.07

電気温水器とは?メリット・デメリットや電気代の節約テクニックを解説ア数の決め方、変更方法を解説

電気温水器とは?
メリット・デメリットや
電気代の節約テクニックを
解説

電気温水器・ガス給湯器・エコキュートなど、給湯器にはさまざまな種類があります。毎日の電気代を抑えるためには、どれがよいのかしっかり見極めたいところです。

この記事では、電気温水器の特徴や関連設備との違い、メリット・デメリット、電気代を節約するための方法をご紹介します。

1 電気温水器とは?

電気温水器とは、その名のとおり電気の力で水からお湯を作る給湯器のことです。電熱ヒーターと呼ばれる部品に電気を流し、発生した熱で水を温めます。

電気温水器は、そのしくみから大きく瞬間式と貯湯式の2種類に分けられます。

方式 特徴
瞬間式
  • お湯を使う瞬間に水を温めるしくみ
  • 貯湯タンクがなくコンパクトな設計
  • 湯切れの心配がない
  • 大型ヒーターを動かすための電気設備容量が必要
貯湯式
  • 夜間などにお湯を作り貯湯タンクにためておくしくみ
  • 湯切れの心配がある
  • 保温のための電気代が必要

瞬間式と貯湯式はそれぞれに一長一短があります。エコキュートやガス給湯器など、ほかの設備も含めてご家庭に合うものはどれか見極めることが大切です。

2 電気温水器の主な供給方式

電気温水器は、お湯の供給方式から、給湯専用、セミオート、フルオートの3種類に分けられることもあります。

2.1. 給湯専用

給湯専用は、お湯を沸かす機能のみを持つ、もっともシンプルな電気温水器です。貯湯式の場合は、給湯に加えてお湯をためる機能があります。お風呂に入るときには蛇口をひねって湯船にお湯をためるなど、すべての操作を手動でおこないます。

2.2. セミオート

セミオートは、湯船のお湯はりを自動でおこなえる電気温水器です。自動保温の機能はなく、足し湯や追い焚きなどはすべてボタン操作でおこないます。給湯専用とフルオートの中間にあたる存在です。

2.3. フルオート

フルオートは、湯船のお湯はりからその後の温度管理まで、すべてを自動でおこなえる電気温水器です。「ふろ自動」のようなボタンを押すだけで湯船にお湯が貯まり、設定温度よりも水温が下がると自動で足し湯もしてくれます。

3 電気温水器とよく比較される設備との主な違い

電気温水器は、エコキュート、ガス給湯器、エネファームとよく比較されます。それぞれの違いを確認していきましょう。

3.1. エコキュートとの違い

エコキュートは、電気の力と大気中の熱を活用してお湯を作る給湯器です。電気温水器に比べ、消費電力が1/3程度で済むとされています。

エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ技術が使われています。気体を圧縮すると高温になり、拡張させると低温になる原理を利用してお湯を沸かします。作られたお湯は貯湯タンクに保管されます。

【エコキュートの特徴】

  • しくみ:電気+大気中の熱でお湯を作る
  • 本体価格:約133万円(税別、SRT-P376UBの場合
  • 電気代:年間で約4万300円(注:所定の試算条件による
  • 寿命:一般的に10年程度
  • 補助金の有無:あり(給湯省エネ2024事業など
  • 環境への配慮:あり(大気の力を活用して消費電力を削減することで発電時のCO2などを削減できる)
  • 導入のしやすさ:初期費用が高額になりやすく、大きめの設置スペースが必要

エコキュートについては以下の記事でも解説しています。

エコキュートとは?電気代目安や節約できる使い方、しくみや選ぶメリットを解説

3.2. ガス給湯器との違い

ガス給湯器は、本体の内部でガスを燃焼させ、その熱で水をお湯にする装置です。電気給湯器との違いは、電気を使うかガスを使うかです。ただし、水はガスの力で温めていますが、装置本体を動かすための電気が必要となります。

ガス給湯器の内部には、熱交換器、バーナと呼ばれる装置があります。水は熱交換器の中を通る間にバーナの熱によってお湯に変わっていきます。機種にもよりますが、お湯の水圧が高いのが特徴です。

【ガス給湯器の特徴】

  • しくみ:ガスの力で水をお湯にしている(本体を動かすための電気は必要)
  • 本体価格:約44万5,000円(税別、RUF-E240EAWの場合
  • 電気代:若干量。ただし、別途ガス代が必要。都市ガス:約10万9,700円/年、LPガス:約16万8,400円/年(注:所定の試算条件による
  • 寿命:一般的に10年程度
  • 補助金の有無:基本的になし(電気ヒートポンプ併用型はあり)
  • 環境への配慮:普通(近年は省エネタイプも販売されている )
  • 導入のしやすさ:ガスを扱う関係上、設置スペースの安全確保が必須

3.3. エネファームとの違い

エネファームは家庭用燃料電池の一種です。燃料電池内でガスと酸素の反応によって電力と熱を生成し、その熱を利用してお湯を作ります。

電気温水器は電気の力でお湯を作りますが、エネファームはお湯を作るだけでなく電気の発電もできる燃料電池です。

【エネファームの特徴】

  • しくみ:ガスと酸素の反応によって電力と熱を生成し、その熱を利用してお湯を作る
  • 本体価格:約230万円(税別、192-AS15型
  • 電気代:自ら作り出した電力を消費できる
  • 寿命:最長20年(事故防止のため自動停止。12~13年で停止する機種もあり)
  • 補助金の有無:あり(給湯省エネ2024事業など)
  • 環境への配慮:あり(発電時の熱が無駄にならずエネルギーの利用率が良い)
  • 導入のしやすさ:初期費用が高額なほか、大規模な配管・配線工事が必須

4 電気温水器のメリット5つ

続いて、電気温水器のメリットをあらためて見ていきましょう。

4.1. お湯を使いたいときにすぐ使える

電気温水器は、お湯を使いたいときにすぐに利用できるのが魅力です。貯湯式の場合は夜間に水を温めてお湯をためておき、瞬間式の場合はその場でお湯を作ることができます。

4.2. 災害時でもお湯を使える

貯湯式の電気温水器では、お湯をタンク内に保存しておけます。そのため、災害などで電気や水道が止まってしまっても、タンク内に残されたお湯を生活用水として使用できます。

4.3. ガス給湯器が設置できない場所にも設置できる

ガスを一切使用しない電気温水器は、ガス給湯器と比べて設置場所の自由度に優れています。特に瞬間式の電気温水器は、貯湯タンクがなく本体がコンパクトであるため、限られたスペースを有効活用できます。

4.4. 動作音が小さめ

電気温水器は静音性に優れていることでも知られています。稼働中はほぼ動作音がなく、生活に支障をきたすような音を発することはありません。

4.5. 寿命が長い

電気温水器の寿命は一般的に10~15年ほどとされています(機種や環境による)。導入時の初期コストこそ必要とされるものの、長く使用できます。

5 電気温水器のデメリット4つ

電気温水器の導入前には、以下の4つのデメリットも押さえておきましょう。

5.1. 湯切れが起きる

貯湯式の電気温水器の場合、タンク内のお湯を使い切ってしまうと湯切れが発生します。湯切れ後はもう一度水をお湯に温めるための時間と電気代がかかってしまいます。

5.2. 水圧が弱い

貯湯式の電気温水器は、貯湯タンクの耐水圧との兼ね合いから、お湯の勢いが弱い傾向にあります。ただし、瞬間式の電気温水器であれば、機種によっては水に近い水圧でお湯が出せることもあります。

5.3. 設備を設置するスペースが必要

前述のとおり、電気温水器はガス給湯器と比べて設置場所を選ばず、エコキュートよりもコンパクトです。それでも、本体を設置するための一定のスペースは求められます。

5.4. 導入費用が高い

電気温水器の導入時には、本体の購入代金以外に配管などの工事料金が必要となります。機種や家屋の状況にもよりますが、目安として本体価格は約25万円、工事費用は約8万円程度が一般的です。機種にもよりますが、エコキュートの本体価格は約133万円なので、比較すると非常にリーズナブルに設置できるといえます。

6 電気温水器の電気代を節約するには?

電気温水器は、どうしても電気代が高額になる傾向にあります。ここでは、電気温水器の電気代を少しでも下げるためのポイントをご紹介します。

6.1. お湯切れを避ける

貯湯式の電気温水器では、お湯切れを起こすと再び水を温めなければなりません。日中は夜間と比べて電気代が高額なケースも多く、お湯切れは避けたいところです。家庭の使用量から適切な量のお湯を沸かすように設定しておく、できるだけお湯の消費量を減らす(例:シャワーを出しっぱなしにしない)など、対策を欠かさないようにしましょう。

6.2. 追い焚きや保温の回数を少なくする

お風呂の追い焚きや保温は電気代が高くなる原因であり、節約の観点から可能な限り避けたいところです。家族の入浴の時間をなるべく空けない、入浴の直前にお風呂を沸かすなどの対策を検討しましょう。

6.3. こまめに電源オフにする

フルオートの電気温水器の場合は、こまめに電源をオフにすることで無駄な稼働を防止できます。保温や湯量を安定させる必要がないタイミングでは電源を切っておきましょう。

6.4. セミオートタイプや給湯専用にする

こまめに電源を切るのがわずらわしく感じる場合は、セミオートや給湯専用の電気温水器を選ぶのもひとつの手です。特にセミオートの電気温水器は、お湯はりは自動、足し湯や追い焚きは手動とできるため、利便性と電気代節約のバランスに優れています。

6.5. 夜間の電気代が安い電気料金プランに変更する

貯湯式の電気温水器は、夜間にお湯を作ってためておけます。そのため、夜間の電気代が安い電気料金プランを選択すると、節電になります。

中部電力ミライズでも、電気温水器が稼働しやすい21時~翌朝7時の電気代を安価に抑えられるスマートライフプランを提供しています。気になる方は以下から詳細をご覧ください。

スマートライフプランの詳細はこちら

6.6. 太陽光発電を利用する

大規模な電気代節約を目指すなら、自宅に太陽光発電を導入する方法もあります。太陽光発電では、屋根などに太陽電池を設置し、太陽の光エネルギーを電気に変えます。発電した電気はそのまま自宅で使うことが可能です。

中部電力ミライズでは、太陽光発電を初期費用0円で始められるカテエネリースを提供しております。利用期間中に故障した場合は修理費用0円でサポートしているため、安心してご利用いただけます。詳細は以下からご覧ください。

中部電力ミライズ「カテエネリース」

7 まとめ

電気温水器は電気の力でお湯を沸かす給湯器であり、瞬間式と貯湯式の2種類に大別できます。ガス給湯器では難しい場所にも設置できるなど利便性に優れていますが、電気代がかさみやすい欠点もあります。

大気中の熱も活用するエコキュートなら、一般的に電気温水器の1/3程度の消費電力でお湯が作れます。電気代が気になる場合は、エコキュートの導入もぜひご検討ください。

また、中部電力ミライズが提供する家庭向けWEBサービス「カテエネ」では、電気を使えば使うほどポイントがたまる特典制度を用意しています。カテエネでためたポイントは1ポイント1円として電気料金のお支払いにご利用可能です。毎日の電気代を節約するために、ぜひ登録をご検討ください。

こちらもおすすめ

  • 中部電力ミライズの電気に切り替える
  • カテエネ会員に登録する

あなたの契約
まってるニャ

新規ご加入のお客さま

引越し
開始手続き

他社からの
切替え