くらしに役立つコラム
味の染みたほくほくのじゃがいもが主役の、家庭料理の定番「肉じゃが」。
それなりに手間と時間がかかる料理で、作り方もさまざまですよね。
今回は肉じゃがを「①最初から煮る」場合と、「②炒めてから煮る」場合、どちらが省エネ&時短になるのか、実験してみました。
また、落とし蓋の有無による違いについても調べます。
「炒めてから煮て作る」方が省エネ
肉じゃがの作り方を「①最初から煮る」「②炒めてから煮る」の2つの調理工程で実験し、比較してみました。


「①最初から煮る」と「②炒めてから煮る」ではそもそも工程が異なるため、「じゃがいもの硬さが同じくらいになったポイント」を計測し、その時点でのガス流量と調理時間を比較しました。


じゃがいもが同じ硬さになったタイミングで比較すると、ガス流量は「②炒めてから煮る」の方が4.8%も少ないという結果に。
加熱時間はほぼ同じでしたが、「②炒めてから煮る」の方が省エネになりました。


加熱時間がほぼ同等にもかかわらず、②の方が省エネになった理由はおそらく、「炒めているときに鍋の中の温度が高くなった」から。
「①最初から煮る」で具材を煮込んでいるときよりも、「②炒めてから煮る」の具材を炒めているときの方が鍋の中が熱くなります。
そのため、具材に熱が加わりやすく、効率よく火が通ったのではないかと考えられます。
さらに、沸騰までの時間も「①最初から煮る」は6分00秒、「②炒めてから煮る」は4分41秒と、「②炒めてから煮る」の方が短時間で沸騰しました。
これも、炒めている間に鍋が十分加熱され、沸騰に要する時間が短くなったと考えられ、「②炒めてから煮る」の方が工程は多いものの、加熱効率が高いことがわかりました。