普段実施している「省エネ」や「節電」を意識した行動は、どれくらい効果があるのか知っていますか?
家電のプラグをこまめに抜く、エアコンの設定温度に気をつける、といったよく知られている方法のほか、家電の使い方を改めて見直したり、設定を「省エネモード」にしたりと、家庭にはたくさんの“省エネアクション”があり、その効果はさまざまです。
今回は、5人のモニター対象者が、普段あまり意識していない省エネアクションに1週間挑戦し、どれくらいの効果があるのかを調べました。
みんながやっている
“省エネアクション”
って?
まずは、今回のモニター対象者5人にアンケートを実施し、普段実践している省エネアクションについて改めて振り返ってもらいました。
その中から、日頃やっていない・意識していない項目をピックアップし、実践できそうなアクションを、それぞれ1〜2項目選んでもらいました。
これらの省エネアクションに、それぞれ1週間、チャレンジしてもらいました。その実験結果から、効果の高かったものや、取り入れやすそうなものを優先してご紹介します。
エアコンの設定温度
+1℃は効果大!
まずは、3人が挑戦した「エアコンの設定温度の見直し」です。
エアコンの消費電力量は外気温に大きく左右されるため、エアコンの温度を1℃上げたときとそのままにしたときの同一の外気温における1時間あたりの消費電力量を比較することで、「設定温度を上げる」という行動の効果を検証しました。
上図のとおり1時間あたりの消費電力量を比較すると、すべての家で設定温度を1℃上げたときの方が消費電力量は低く、一世帯あたり12.7%ほど削減されました。
やはり、「設定温度を1℃上げる」という省エネアクションは効果的だということがわかります。
電気ポットは使用時だけ
コンセントに
つなぐのが吉!
いつも、保温モードにしてつけっぱなしにすることが多い「電気ポット」。
Cさんは「電気ポットを使わないときにプラグを抜く」という省エネアクションに挑戦しました。
チャレンジの前後で積算消費電力量を比較したところ、保温時の電力が大きく削減され、58.7%ほど消費電力量が削減されました。
使っていないときに、プラグを抜くだけでできる省エネアクション。普段、意識していない家庭はぜひ、取り入れてみてください。
テレビの照度を
下げるだけで
省エネに!
BさんとCさんが挑戦したのは、テレビの「明るさ(照度もしくはバックライト)を調節する」という省エネアクション。
テレビをつけている時間の、1時間あたりの消費電力量を比較しました。
1時間という短時間で見ると僅かな差でしたが、消費電力量が一世帯あたり12.1%削減される結果となりました。
この省エネアクションは、一度設定しておくだけで良い場合が多く、習慣化する必要がないので、どの家庭でも気軽に挑戦できそうです。
一度設定を見直し、視聴に影響のない範囲で調整しておくと良いですね。
ちょっとした
“省エネアクション”
の大切さ
この1週間、5人それぞれの家で、できる範囲の省エネアクションにチャレンジしました。無理なく挑戦できたものばかりでしたが、電気料金もそれぞれ節約できたようです。
1世帯あたり、1週間に削減できた消費電力量は、約2.00kWh。
電気料金に換算すると、1世帯あたり約51.1円の削減という結果になりました。
家電機器1台あたりの省エネ効果と、電気料金の削減効果は以下のとおりです。
エアコンやテレビのほか、「電気ポットのプラグを抜く」というアクションについても、大きな効果がありました。
こうした、ちょっとした省エネアクションも、少し意識して行動を起こしていくだけで、節電や節約にもつながります。
今回の実験の概要や試験方法などの詳細データはこちら