冬は暖房などの利用が増え、部屋が乾燥しがち。
風邪やウイルスの感染予防や飛沫対策のためにも、賢く加湿して理想の湿度を保ちたいですよね。
今回は、加湿器の活用以外に、「沸騰したやかんを置く」や「洗濯物を部屋干しする」といった家庭で手軽にできる加湿の工夫が、どれほどの効果があるのかを考察。快適性や省エネ性についても実験しました。
さらに、加湿時に換気をした際の室温や湿度などの変化についても調べました。
※建築物環境衛生管理基準で空気環境の基準である相対湿度「40%RH」程度を目指した。
エアコン+加湿器の
併用で快適度UP!
まずは、エアコンの暖房運転時に加湿器を併用した場合の、室内の快適性と省エネ性を比較してみます。


消費電力量は、加湿器を併用したときの方が12.3%増加しました。
暖房をエアコン単独で運転したときと、加湿器を併用したときの温度と湿度をそれぞれ比べてみます。
加湿器を併用すると、室温はわずかに低くなりますが、湿度は40%RH以上に保つことができました。
省エネなのは単独運転でしたが、部屋の湿度を上げて快適さを求めたいときは、加湿器を併用したいですね。
「やかんのお湯」での
加湿はごく短時間だけ
次に、やかんとなべに1.5ℓの水を入れて沸騰させたものを設置することで、湯気による加湿効果は得られるのか、調べてみました。
設置後20分ほどの短時間であれば、加湿器を運転したときと同程度の湿度を得ることができ、加湿効果が感じられましたが、時間が経つにつれて加湿量は急激に減少。
やかんとなべのお湯では長時間の加湿は難しいため、こまめに再加熱するなどの工夫が必要です。


比較的長時間、
湿度を保ってくれた
「室内干し」
部屋が乾燥しないように、洗濯物を室内に干して加湿効果を求める人も多いです。
今回は、タオル10枚・30枚・70枚を干して、洗濯物の部屋干しにどれほどの加湿効果があるのか、調べました。


タオルの枚数が増えるほどに湿度が上昇し、最も少ない10枚でも、2時間程度であればある程度の湿度を保つことがわかりました。
部屋干しは、洗濯物*が乾き切るまでの時間内であれば、室内の加湿が期待できることがわかりました(過去の「カテエネ研究所」コラムの実験データから、部屋干しを開始してから6時間程度は、湿度が維持できることがわかっています)。
*洗濯物の素材や形状の違いによって効果は異なる。
これまでに実験した「加湿器」「沸騰させたやかん」「洗濯物の室内干し」を比較してみます。


室内干しは、一般的な室内干しパラソルに干せる最大数の濡れタオル30枚(洗濯物約1.2kg分)で比較しました。
加湿器を運転した際の安定した湿度には届きませんでしたが、タオルを干しはじめて2時間後も湿度は上昇した値を保っていて、効果が感じられました。
加湿のために電力を使わない部屋干しは、加湿器を運転するよりも省エネ&節約になりますね。
換気時は、
加湿器の設定を
「弱」から「強」へ
暖房を長時間運転する際、必要なのが「換気」。
感染対策のためにも、定期的な換気を心がけたいですよね。
換気をした際に室内の湿度がどう変化するのかも調べてみました。
エアコンと加湿器を併用しているときに窓を開けて換気をすると、室内湿度は40%RHを下回ったため、加湿器の設定を「弱」から「強」に変更。「強」に切り替えたことで湿度は40%RH以上を維持できましたが、室内温度は1.1℃低下し、消費電力量は換気前より6.9%増加するという結果になりました。




今回の実験の概要や試験方法などの詳細データはこちら