くらしに役立つコラム
巷にあふれる、便利で手軽な節電&省エネグッズやアイデア。
今回は、夏こそぜひ試してみたい3つの節電方法についてピックアップして検証しました。
一つ目は、エアコンの送風口に装着するだけの「プロペラ」、二つ目は庫内の冷気を逃さない「冷蔵庫カーテン」、そして最後に、スイッチで簡単に節電できる便利な「節電マルチタップ」です。
暮らしに取り入れやすい、これらのお手軽な節電・省エネアイテムの効果について、実験してみました。
実験概要
エアコンは
「プロペラ」装着で、
省エネ&快適に!
まず実験したのは、家庭用エアコンの送風口に装着できるプロペラタイプの節電グッズ。
送風口でプロペラが回ることで、人に直撃する冷風を和らげつつ、電気代の節約もできると謳っている、ハイブリットな省エネアイテムです。
エアコンを26℃に設定し、エアコンの単独運転をした場合と、プロペラを装着して運転した場合の室温を比較しました。
図1. 床上 150cm における室温の比較
設定温度(26℃)に達するまでの時間は、エアコン単独運転の場合は25分20秒かかりましたが、プロペラがある場合は17分20秒と、かなり効率よく温度が下がっていることがわかります。
さらに注目すべきは、室内の温度ムラの解消にも、プロペラが貢献しているという点。
部屋の床付近と天井付近との温度差を比べてみました。
エアコン単独運転では床付近と天井付近の温度差が出やすいのに対し、プロペラを装着すると、この差が和らいでいることがわかります。
プロペラの回転が冷風を分散させるため均一に部屋の温度を下げ、結果として部屋全体の温度ムラが解消できることがわかりました。
気になる消費電力量は、プロペラ装着時の方が1 時間あたり5.3%の削減に成功。
この差は、設定温度に到達するのが速かったことによる効果だと推測できます。
エアコン送風口に装着するプロペラは、冷気を分散・撹拌することで、エアコン単独よりも省エネ&節約となるばかりでなく、室内の温度ムラを減らし、快適な状態にできる優れものだということがわかりました。