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扇風機の種類
エアコンと並んで夏を快適に過ごすために、扇風機は欠かせないアイテムです。扇風機に搭載されるモーターによって、主に以下の2種類に分けられます。
それぞれ電流の流れ方が異なり、性能やコストパフォーマンスが大きく変わります。
ここでは、モーターごとの特徴や、扇風機とサーキュレーターとの違いを解説するので、扇風機選びの際の参考にしてください。
1.1. ACモーター
ACモーターを採用した扇風機は、シンプルな構造で製造コストが低く、値段も比較的手頃です。ACとは、Alternate Current(オルタネート・カレント)の略で、電流の向きや大きさが一定の周期で変化する交流電源によって風を発生させるしくみです。
耐久性が高く、長期間使用しても故障しにくいので、従来はACモーターを搭載している扇風機が主流でした。
一方で、DCモーター搭載の扇風機と比べると運転時の消費電力が大きく、長時間稼働すると電気代が高くなる可能性があります。また、モーターの構造上、運転音が大きくなりがちのため、静音性を求める場合には注意が必要です。
最近ではACモーター搭載の機種でも、従来と比べて消費電力が抑えられている製品も登場しているため、電気代の目安をチェックしたうえで購入を検討するとよいでしょう。
1.2. DCモーター
DCモーターを採用している扇風機は、高性能な機種が多く、電気代を抑えられるのが特徴です。DCはDirect Current(ダイレクト・カレント)の略で、直流電源で稼働します。
ACモーターに比べて静音性に優れているほか、細かい風量調節ができるので、就寝時や仕事中でも快適に使用することが可能です。また、DCモーター搭載の扇風機は、デザイン性が高い機種や多機能なモデルが多くあります。
一方で、ACモーター搭載の扇風機と比べて本体価格が割高です。しかし、省エネ性能が高く、長期的に考えれば電気代の節約が期待できるので、コストパフォーマンスが良いといえます。機能性と価格のバランスを考慮して選ぶのがおすすめです。
1.3. サーキュレーターとの違い
扇風機とサーキュレーターは混同されがちですが、目的が異なります。
扇風機は人に直接風を当てて涼むことを目的とした家電製品です。対して、サーキュレーターは空気を循環させるのが目的で、冷暖房効率を上げるために用います。
扇風機とサーキュレーターを比較しても、電気代には大きな差が出ません。使用する目的が違うので、設置場所やシーンに合わせて使い分けましょう。
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扇風機の電気代を節約しながら快適に過ごすには?
扇風機を長時間使用することが増える真夏でも、工夫しながら電気代を節約したいものです。節電テクニックを6つ紹介するので、参考にしてください。
4.1. 風量を弱にする
扇風機は風量が強くなるほど消費電力が増えるため、弱に設定することで電気代の節約に繋がります。
風量を弱にしても涼しく感じるためには、風が人に直接当たる場所に設置するのがおすすめです。人は汗をかくことで体温調節をおこなうので、体に直接風を受けることで汗が蒸発して体感温度が下がります。
扇風機の風量を弱に設定し、設置場所を工夫することで、電気代を節約しながらも快適に過ごすことが可能です。
4.2. DCモーターの扇風機を使う
DCモーターを搭載した扇風機は、ACモーターのものと比べて消費電力が少なく、電気代を抑えられます。ACモーターよりも本体価格は高いものの、毎月の電気代が少なくなるので、数年使い続ければ初期費用の差額を回収可能です。
さらに、DCモーターは細かく風量調整でき、運転音が静かという特徴があります。毎月の電気代を抑えられることに加えて、就寝時や勉強、仕事中でも、音を気にせず快適に過ごせるでしょう。
電気代を抑えたい場合には、DCモーターの扇風機を選ぶのがおすすめです。
4.3. エアコンを併用する
暑い日は熱中症リスクが上がるので、扇風機単体での使用よりも電気代は高くなるものの、エアコン冷房や除湿を併用するのがおすすめです。気温28℃以上を目安として、ご自身の体調に合わせてエアコンを稼働させてください。
ここでは、エアコンと扇風機を併用した際の電気代を見ていきましょう。
【エアコンと扇風機 電気代目安表】
|
1時間 |
1日 |
1ヶ月 |
エアコン(冷房)+ 扇風機(弱) |
約16円 |
約124円 |
約3,731円 |
- (注)電気料金単価は31円/kWhで計算
- (注)DCモーター搭載の扇風機と併用、消費電力500w、1日8時間使用した場合として算出
エアコンと扇風機を組み合わせることで、より効率的な冷房効果を得られるので、結果的に消費電力が抑えられます。
なお、以下の記事では、エアコンと扇風機のベストな使い方について解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
カテエネ研究所「快適さを省エネをかなえる使い方は?エアコン+扇風機のベストな使い方を紹介!」
4.4. 使用時間を短くする
扇風機の使用時間を見直すことで、無駄な電力消費を減らせます。
部屋に誰もいないときや外出・就寝時など不要なときには、こまめに電源を切りましょう。また、状況に合わせてタイマー機能を活用するのもおすすめです。
扇風機を使う時間を短くすることで、電気代の節約に繋がります。
4.5. 電気料金プランを見直す
ご家庭のライフスタイルに合わせた電気料金プランへ変更することで、扇風機だけでなく家計全体の節約に繋がる可能性があります。さまざまな電気料金プランを提供している電力会社が多いため、電気の使い方に合わせて見直してみましょう。
例えば、日中は家に誰もおらず、電気をほとんど使わない場合には、夜間の電気代がおトクになるプランがある電力会社を選ぶのがおすすめです。
中部電力ミライズでは、夜間の電気料金がおトクになる「スマートライフプラン」を提供しています。電気料金メニューを見直すことで、扇風機だけでなく、家庭全体の電気代が節約できる可能性が高まるため、一度検討してみてください。
4.6. 電気とガスのセット割の利用を検討する
電気とガスをセットで契約することで、電気代を抑えられる可能性があります。
電気とガスそれぞれで加入するよりも光熱費を節約できるため、セット割の利用を検討してみるのがおすすめです。さらに、料金請求を一本化でき、家計管理にも役立ちます。
中部電力ミライズが提供する「ガスプラン」は、電気とガスのセットでガス料金がおトクになります。
中部電力ミライズ「ガスプラン」
光熱費を削減したい方は、あわせてチェックしてみてください。