公開日:2025.4.25 VOL.14

除湿機の電気代はいくら?種類別・エアコン除湿との比較、節電しながら快適に過ごす方法を解説

除湿機の電気代はいくら?
種類別・エアコン除湿
との比較、
節電しながら
快適に過ごす方法を解説

除湿機は湿気対策に欠かせない家電製品ですが、湿度が高い時期は頻繁に使用するため、電気代が気になる方も多いのではないでしょうか。

除湿機の電気代は種類や使用方法によって大きく異なるため、それぞれの特徴と消費電力を把握することが、除湿機をかしこく使うための秘訣になります。

この記事では、除湿機の種類別の電気代やエアコン除湿との比較、さらに効果的な節電方法を詳しく解説します。除湿機を効率的に使いこなし、電気代を節約しながら快適に過ごすための参考にしてください。

1 除湿機の種類

除湿機には主に、コンプレッサー方式やデシカント方式、ハイブリッド方式、ペルチェ方式という4つの種類があります。ここでは、種類ごとの特徴やおすすめの使用環境を紹介します。

1.1. コンプレッサー方式

コンプレッサー方式は、湿った空気を取り入れて冷媒で冷やし、空気中の水分を結露させて除湿するしくみです。冷媒とは、「冷蔵庫やエアコンなど機器の中で、熱を温度の低い所から高い所へ移動させるために使用される流体の総称」です。

コンプレッサー方式はヒーターを使用しないため、デシカント方式と比較すると室温が上がりにくく、気温や湿度が高い夏場の使用に特に適しています。また、消費電力が比較的低い点もメリットです。

一方で、気温が低い環境では除湿効果が落ちるというデメリットもあります。

1.2. デシカント方式

デシカント方式は、ゼオライト(乾燥剤)を使用して空気中の湿気を吸着するしくみです。

ヒーターを使用して乾燥剤を暖めるため室温が上昇しやすく、冬季や寒冷地での使用に適しています。また、コンプレッサー方式と比べて本体サイズが小さく、稼働音も静かな傾向があります。

ただし、ヒーターの使用により消費電力が高くなるため、電気代が比較的高めとなるのが欠点です。

1.3. ハイブリッド方式

ハイブリッド方式は、コンプレッサー方式とデシカント方式の長所を組み合わせた方式です。夏季はコンプレッサー方式を、冬季はデシカント方式で運転されるため、季節を問わず高い除湿効果を発揮します。

ただし、両方の機能を備えているため本体サイズが大きくなりがちで、価格もほかの方式と比べて高くなる傾向があります。

1.4. ペルチェ方式

ペルチェ方式は、ペルチェ素子という特殊な装置を使用して除湿をおこなう方式です。

電流を流すと一方が冷却され、もう一方が発熱するペルチェ素子の特性を利用し、湿った空気を冷却して結露させます。コンプレッサー方式とよく似たしくみです。

2 除湿機の電気代はいくら?

ここでは、除湿機の気になる電気代について、コンプレッサー方式とデシカント方式、ハイブリッド方式のそれぞれで検証していきます。

【除湿機の方式ごとの電気代】

消費電力 1時間 8時間 1日 1ヶ月(注1)
コンプレッサー方式 205W 約6.4円 約51.2円 約153.6円 約4,608円
デシカント方式 620W 約19.2円 約153.6円 約460.8円 約13,824円
ハイブリッド方式 165W 約5.1円 約40.8円 約122.4円 約3,672円
  • (注1)1日24時間・30日使用した場合
  • (注)電気料金単価は31円/kWhで計算

また、以下の表では、電気料金は中部電力ミライズの個人向け電気料金メニュー「おとくプラン」を参考に、1kWhあたり21.20円として計算しています。電気料金プランの見直しを検討している方は、どのくらい安くなるのか参考にしてください。

【おとくプラン使用時 除湿機の方式ごとの電気代】

消費電力 1時間 8時間 1日 1ヶ月(注1)
コンプレッサー方式 205W 約4.3円 約34.4円 約103.2円 約3,096円
デシカント方式 620W 約13.1円 約104.8円 約314.4円 約9,432円
ハイブリッド方式 165W 約3.5円 約28円 約84円 約2,520円
  • (注1)1日24時間・30日使用した場合
  • (注)中部電力ミライズ「おとくプラン」を使用し、最初の120kWhまで21.20円 /1kWhで計算した場合。なお、基本料金は含まれない。

ヒーターを使用するデシカント方式がもっとも電気代が高く、状況に応じて除湿方法を使い分けられるハイブリッド方式がもっとも電気代が安い結果となりました。

ただし、実際の電気代は、部屋の広さや建物の構造などの使用環境、使用時間や頻度によっても変動するため、自身のライフスタイルに合った使い方を考慮することが大切です。

購入時には各製品の仕様をよく確認し、使用環境や目的に合った除湿機を選ぶようにしましょう。

3 除湿機とエアコン(除湿)の電気代比較

除湿機と除湿機能付きのエアコンは、どちらも除湿できるという共通点がありますが、その機能にはいくつかの違いがあります。

まず、エアコンの除湿機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

  • 弱冷房除湿:取り込んだ空気を冷やして水分を集めたあと、冷えた空気をそのまま室内へ吹き出す。湿度と室温の両方を下げるしくみ。
  • 再熱除湿:取り込んだ空気を冷やして水分を集めたあと、冷えた空気を適温にしてから室内へ吹き出す。湿度だけ下げて室温は下げないしくみ。

一方で、除湿機は湿度を下げることに特化した家電製品のため、除湿のみのシンプルな機種がほとんどですが、その分エアコンよりも効率的に除湿できます。

さらに、専用の除湿機は通常、エアコンよりも消費電力が少なくなる傾向があります。以下の表に、エアコンの除湿機能とハイブリッド方式の除湿機との電気代の差をまとめました。

【エアコンの除湿機能と除湿機(ハイブリッド方式)の電気代の差】

消費電力 1時間あたりの差 8時間あたりの差 1日あたりの差 1ヶ月(注1)
あたりの差
除湿器
(ハイブリッド方式)
165W 基準 基準 基準 基準
弱冷房除湿 180W 約+0.3円 約+2.4円 約+7.2円 約+216円
再熱除湿 650W 約+11.1円 約+88.8円 約+266.4円 約+7,992円
  • (注1)1日24時間・30日使用した場合
  • (注2)電気料金単価は22.86円/kWhで計算

このように、エアコンの除湿機能と除湿機では、機能や電気代にそれぞれ異なる特徴があります。除湿方式や電気代なども考慮して選ぶことで、自身に合った効果的な湿度管理ができるでしょう。

なお、以下の記事では、家電や運転モードの違いによる洗濯物の乾燥度合いの違いについて詳しく紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。

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エアコンの冷房と除湿の電気代はどちらが安い?節電しながら快適に過ごす方法を解説

4 除湿機の電気代を抑えながら快適に過ごすには?

電気代を気にするあまり除湿機の使用を控えたり、適切に使用できていなかったりすると、室内環境が不快になる可能性があります。ここでは、除湿効果を高めつつ電気代も抑えられる、効果的な除湿機の使用方法や節電のコツを7つ紹介します。

4.1. サーキュレーターや扇風機と併用する

除湿機とサーキュレーターや扇風機を併用すると、除湿効率が上がり、電気代の節約に繋がります。サーキュレーターや扇風機は空気の循環を促進し、除湿機が効率よく湿気を取り除くのを助けるためです。

特に洗濯物を乾かす際には、この方法が効果的です。サーキュレーターや扇風機の風が洗濯物に当たることで乾きやすくなり、さらに、風が吹き飛ばした湿気を除湿機が効率的に取り除きます。全体的に乾燥時間が短縮され、除湿機の稼働時間も減らせるでしょう。

4.2. 定期的に部屋の換気をおこなう

除湿機を使用する前に、定期的に部屋の換気をおこなうことも大切です。換気によって室内の熱気や湿気を外に逃がすことができ、除湿機の負担を軽減できます。

具体的には、料理中や入浴後など、室内の湿度が高くなりやすい時間帯に換気をおこなうと効果的です。換気後に除湿機を使用することで、より効率的に室内の湿度を下げることができ、結果として電気代の節約にも繋がります。

4.3. 定期的にフィルター掃除をおこなう

除湿機のフィルターは定期的に掃除しましょう。フィルターにホコリやゴミが詰まると、除湿効率が低下し、電気代が増加する原因となります。

2週間に1度を目安に、フィルターのホコリを掃除機で吸い取る、ティッシュや柔らかい布で拭き取るなどのメンテナンスをおこないます。

なお、フィルターの掃除方法は機種によって異なるため、取扱説明書を確認することをおすすめします。定期的なフィルター掃除は、除湿機の性能維持と電気代の節約に効果的です。

4.4. 運転モードを使い分ける

除湿機にはさまざまな運転モードがあり、状況に応じて適切なモードを選択することで電気代を抑えられます。例えば、「除湿モード」や「湿度設定モード」を使い分けると、必要以上の除湿を避けられます。

連続運転モードは便利ですが、室内の湿度が適切なレベルに達したあとも稼働し続けるため、電気代が高くなる可能性があります。目的に合わせて最適な運転モードを選択するように心がけましょう。

4.5. 短時間で除湿を済ませられるようにする

効率的な除湿をおこなうことで、除湿機の稼働時間を短縮し、電気代を抑えられる可能性があります。

部屋の広さが大きいほど除湿に時間とパワーを要するため、電気代も増加します。除湿中は部屋を閉め切り、ドアや窓からの湿気の侵入を防ぐことで、効率よく除湿できるでしょう。

また、除湿機の周りに物を置かず空気の流れを妨げないようにすると、短時間で効果的な除湿が可能となり、電気代の節約に繋がります。

4.6. 省エネモードの機種を使う

最新の除湿機には、省エネ機能が搭載されているものが多くあります。古い機種を使用している場合、省エネ性能の高い最新機種への買い替えを検討するのもよい選択です。

省エネモードを備えた機種では、設定湿度に応じて自動的に運転を制御し、必要最小限の電力で除湿をおこないます。これにより、電気代を抑えつつ、快適な室内環境を維持できるでしょう。

初期投資は必要ですが、長期的には電気代の節約に繋がる可能性があります。

4.7. 電気料金プランの見直しやセット割を検討する

電気料金プランの見直しやセット割の活用もおすすめです。除湿機を頻繁に使用する時間帯に合わせて、時間帯による料金変動があるプランに変更することで、電気代を節約できる可能性があります。

例えば、中部電力ミライズの個人向け料金メニュー「スマートライフプラン」なら、日中より深夜から朝方の電気料金が安い設計となっています。夜に洗濯物を干して除湿機を使用する生活スタイルの方は、プランを変えるだけで電気代が安くなるかもしれません。

また、中部電力ミライズが提供するカテエネでは、電気とガスをあわせて契約することで、さらなる割引を受けられる「ガスプラン」もあります。

自身の生活スタイルに合った最適な電気料金プランを選択できているか、一度見直してみてはいかがでしょうか。

中部電力ミライズのおトクな電気料金の詳細はこちら

スマートライフプラン

ガスプラン

5 まとめ

湿気対策に欠かせない除湿機の電気代は、種類や使用方法によって大きく異なります。使用環境や使用目的を考慮して自身に合った機種を選択することが、電気代を抑えることに繋がります。

また、サーキュレーターや扇風機との併用、定期的なフィルター掃除、適切な運転モードの選択、電気料金プランの見直しなども、経済性と室内の快適性の両立に欠かせないポイントです。

中部電力ミライズでは、電気の使用量に合わせたさまざまな電気料金メニューや、ガスとセットのおトクなプランを提供しています。ご自身の状況に合った最適なプランを見つけるために、ぜひ一度ご確認ください。

さらに、家庭向けWEBサービス「カテエネ」を活用すると、電気の使用実績やくらしに役立つコラムのチェックでポイントがためられます。たまった「カテエネポイント」は「1P=1円」として電気料金のお支払いにご利用いただけます。

毎日使う電気だからこそ、除湿機のかしこい使用方法とあわせてカテエネのようなおトクなサービスを利用し、より経済的に快適な生活を送りましょう。

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