防災をろう! 災コラム

2025.02.20

ローリングストックとは?始め方や備えるメリット・デメリット、必要なものを解説

ローリングストックとは、日常的に購入している食品を多めに買い置きし、消費したぶんを補充して一定の備蓄を保つ方法です。

普段の買い物で多めに食品を購入するだけでよいため、気軽に始められる備蓄方法として注目を集めています。

この記事では、ローリングストックの始め方や、ローリングストックのメリット・デメリットなどを紹介します。ローリングストックで災害に備えたい方は、ぜひ参考にしてください。

1 ローリングストックとは?

ローリングストックとは、普段から利用している食品を多めに購入し、消費したぶんだけ新しく買い足すことで、常に一定量の食品を家庭に備蓄しておく方法です。

日本で生まれた独自の備蓄方法であり、「循環備蓄」と呼ばれることもあります。ローリングストックは、以下のサイクルを繰り返して備蓄の量を保つことが特徴です。

  • 1.多めに購入する
  • 2.日常的に消費する
  • 3.不足分を買い足す

備蓄品を災害時まで取っておくのではなく、日常生活で適宜使用します。不足分を補充することで備蓄品が更新できます。

備蓄とは?地震などの災害への備えは何をすればいい?

2 ローリングストックで備えるメリット

ここでは、ローリングストックで備えるメリットを解説します。

食品や飲料水が無駄にならない

ローリングストックは、備蓄品を日常的に消費するため賞味期限切れが起こりづらく、食品や飲料水が無駄になりません。

食べられる食品を廃棄してしまう食品ロスの対策となり、可燃ごみの焼却が減ることで、環境負荷の抑制にも繋がります。

ただし、賞味期限の管理ができていない場合は備蓄品を無駄にしてしまう可能性があるため、適切なタイミングで消費することを心がけましょう。

食べ慣れているものを備えられる

ローリングストックで備える食品は、各自の好みに合った、食べ慣れているものを自由に用意できます。

普段から口にしている食品であれば、災害時でも無理なく摂取しやすく、いつも通りの食事ができることで安心感にも繋がります。

特に、お子さまは普段から馴染みのない味のものは食べてくれない可能性があるため、お子さまの好みに合った食品やお菓子を用意することが重要です。

栄養バランスを考えて備えられる

一般的に、非常食というとごはんやパンなど主食をイメージしがちですが、主食だけでは栄養バランスが取れず、体調不良を起こす可能性があります。

一方、ローリングストックで備える食品は非常食に限定されず、さまざまな商品から選べるため、栄養バランスを考えたうえでも必要な食品を備蓄できます。

例えば、主食以外にも肉や魚、野菜、果物など、幅広い栄養素を補給できる食品を備えておくと、災害時でも健康を保ちやすくなるでしょう。

全体の栄養バランスを考慮しつつ、ご自身や家族の好みに合った食品や飲料水を備蓄してみてください。

3 ローリングストックのデメリット

ローリングストックにはメリットだけでなくデメリットもあります。ローリングストックを始める際に、どのような点に注意すべきかを把握しましょう。

専用の商品は値段が高めの傾向がある

保存期間の長い備蓄専用の商品は、日常的に使用する一般的な商品と比較すると値段が高く設定されている傾向があります。そのため、備蓄専用の商品を必要数揃えるとなると、金銭面の負担が大きくなります。

ただし、ローリングストックでは日常的に備蓄品を消費するので、必ずしも備蓄専用の商品を選ぶ必要はありません。

日常食で使うようなレトルト食品や缶詰などの商品も備蓄品として取り入れ、家庭の負担にならない価格の商品を選ぶとよいでしょう。

非常食になるものを備えよう!備蓄食料の選び方

賞味期限の確認に手間がかかる

ローリングストックで多くの備蓄品を保管している場合、賞味期限の確認に手間がかかります。特に家族が多いご家庭では、必要な備蓄品の数量も多くなるため、なおさらです。

しかし、賞味期限の確認を怠ると期限切れによる廃棄の可能性が高まるため、定期的な賞味期限チェックを忘れないようにしましょう。

ある程度の収納スペースが必要になる

ローリングストックでは普段から多めに備蓄品を購入するため、収納するにはある程度のスペースが必要となります。

特に、飲料水は保管する数量も多くかさばりやすいため、かなりのスペースを圧迫してしまいます。

無理なく備蓄品を収納するためには、事前に備蓄品の保管場所を考え、保管方法に工夫を凝らすことが重要となります。

4 ローリングストックに必要なものと備えの実例

ローリングストックの備蓄品は主に「飲料水」「食品」「カセットコンロ・ボンベ」の3つに分類されます。

飲料水や食品は、災害時に物資が届くまでの時間を考慮すると、1週間分の蓄えがあると安心です。

カセットコンロを備えておく理由は、被災直後に電気やガスの供給が停止し、熱源を失う恐れがあるためです。

被災された方の体験談でも「災害時には温かいものを食べたかった」と感じた方が多いこともあり、温かいご飯を食べるためにもカセットコンロを備えておくことをおすすめします。

ローリングストックの備蓄品は人によって異なりますが、災害時に体調を崩さないためにも、栄養バランスを考えたうえで商品を選ぶことが重要です。

大人1人の1週間分の備蓄品の例

カテゴリ 食品の
カテゴリ
備蓄品の例
飲料水 水:2リットル×11本(1日3リットル程度)
食品 主食 米:2kg
パックご飯:3個
カップ麺類:3個
乾麺(そうめん300g、パスタ600g)
主菜 肉・野菜・豆などの缶詰:9缶
牛丼やカレーなどのレトルト食品:9個
パスタソースなどのレトルト食品:3個
副菜と果物 梅干し、漬物、日持ちする野菜類(じゃがいも、玉ねぎ、かぼちゃなど)
野菜の缶詰、野菜ジュース
りんごやみかん、柿など日持ちする果物
果物の缶詰
果物ジュース
ドライフルーツ
その他 あめ、ようかん、チョコレート、ビスケットなどの嗜好品
みそ、しょうゆ、塩、砂糖などの調味料
インスタント味噌汁や即席スープ
カセットコンロ・ボンベ カセットコンロ:1台
ボンベ:6本
カテゴリ 飲料水
食品の
カテゴリ
備蓄品の例
水:2リットル×11本(1日3リットル程度)
カテゴリ 食品
食品の
カテゴリ
主食 備蓄品の例
米:2kg
パックご飯:3個
カップ麺類:3個
乾麺(そうめん300g、パスタ600g)
主菜 備蓄品の例
肉・野菜・豆などの缶詰:9缶
牛丼やカレーなどのレトルト食品:9個
パスタソースなどのレトルト食品:3個
副菜と
果物
備蓄品の例
梅干し、漬物、日持ちする野菜類(じゃがいも、玉ねぎ、かぼちゃなど)
野菜の缶詰、野菜ジュース
りんごやみかん、柿など日持ちする果物
果物の缶詰
果物ジュース
ドライフルーツ
その他 備蓄品の例
あめ、ようかん、チョコレート、ビスケットなどの嗜好品
みそ、しょうゆ、塩、砂糖などの調味料
インスタント味噌汁や即席スープ
カテゴリ カセットコンロ・ボンベ
食品の
カテゴリ
備蓄品の例
カセットコンロ:1台
ボンベ:6本

上記の備蓄品の例を参考にしつつ、ご自身や家族の好みに合った商品を購入し、ローリングストックを始めてみましょう。

参考:政府広報オンライン 今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方

家族3人のローリングストックの備えの実例

ここでは、大人2人、子ども1人(3歳〜小学6年生)の家族3人の家庭で1週間分の備蓄品を用意する場合に、食品ごとにどのくらいの量が必要となるのかを紹介します。

パックごはん

パックごはんを食べるには電子レンジが必要と思われがちですが、鍋で湯煎して温めることもできます。そのため、電気やガスの供給が止まっている場合でも、カセットコンロを用いてレトルトご飯を食べられます。

3人家族で1週間に必要なパックごはんの備蓄数は59食分が目安です。ただし、米や麺類などの主食を用意している量によって、パックごはんの必要数は異なります。

(※)参考:東京都防災ホームページ 東京備蓄ナビ

レトルト食品

レトルト食品には牛丼やカレーなど、主食とともに食べられる商品が数多く販売されています。なかには、電子レンジやお湯で温めなくてもおいしく食べられるレトルト食品もあります。

3人家族で1週間に必要なレトルト食品の備蓄数は20食分が目安です。普段からさまざまなレトルト食品を試してお気に入りの味を探し、気に入った商品を備蓄しておきましょう。

なお、ローリングストックで活用しやすい食品をお探しの方は「TSUNAGU そなえる | TSUNAGU series」の利用がおすすめです。

4日分の非常食セット」や「7日分の非常食セット」など、保存食・防災食の便利なセット商品を販売しているため、ローリングストックでどの商品を買えばよいか悩まれている方は、ぜひ参考にしてみてください。

(※)参考:東京都防災ホームページ 東京備蓄ナビ

5 ローリングストックのコツ

ここでは、ローリングストックをおこなう際のコツを解説します。ポイントを意識して、いつ起こるかわからない災害に備えましょう。

栄養バランスを重視する

ローリングストックで備蓄品を揃える際は、災害時に体調を崩してしまわないように栄養バランスを意識した商品選びをおすすめします。

例えば、たんぱく質を補給するには、サバやイワシなどの魚の缶詰や、焼き鳥やコンビーフなど肉類の缶詰が役立ちます。

ビタミンを摂取するには、じゃがいもや玉ねぎなどの長持ちする野菜や、野菜ジュース、ドライフルーツなどが活用しやすいでしょう。

主食だけに偏った備蓄にならないよう、栄養バランスを十分に考慮した食品を揃えてみてください。

常温保存・長期保存ができるものを選ぶ

ローリングストックで購入する飲料水や食品は、常温保存や長期保存ができるものを選ぶと管理しやすくなります。

常温保存できる商品であれば、冷蔵庫に保管する必要がなく、自宅にスペースさえあれば場所を問わずに収納できます。

常温保存に対応していることで、災害時の停電で冷蔵庫が使用できなくなった場合でも、急いで消費する必要もありません。

また、3年や5年など長期保存できる商品を備蓄しておけば、頻繁に賞味期限を確認する必要がなくなります。長期保存できることで賞味期限切れを起こしづらくなり、廃棄のリスクも抑えられるでしょう。

TSUNAGU そなえる | TSUNAGU series」では、ローリングストック向きの商品を扱っており、常温保存が可能で、最短賞味期限が3年程度の保存食・防災食のセットを販売しています。

ローリングストックの備蓄品の管理にかかる手間を軽減したい方は、ぜひ保存食・防災食のセットの購入をご検討ください。

"もしも"に備えるブランド TSUNAGU そなえる | TSUNAGU series

使い勝手や家族の好みから選ぶ

ローリングストックの備蓄品で調理しづらいものを選んでしまうと、災害時に活用できない場合や、準備に時間を要する場合があります。

そのため、備蓄品を選ぶ際は水やお湯を加えるだけで食べられるフリーズドライ食品や、調理不要な缶詰などを中心に選ぶのがおすすめです。

また、災害時とはいえ、嫌いなもの、苦手なものでは、食欲は湧きづらいものです。

災害時でも美味しい食事を摂るために、家族の好みに合うものを厳選してストックしておくことが重要です。

古いものから使うことがポイント

ローリングストックで備蓄品を消費する際、目についたものを何となく食べていては古いものが埋もれてしまう可能性があります。

賞味期限切れによって廃棄しないためにも、古いものから消費することを心がけましょう。

使ったものはすぐに補充すればOK

ローリングストックの備蓄品を日常生活で消費した後は、なるべく早めに補充することをおすすめします。

日にちをあけてしまうと必要な量の備蓄を保てず、いざ災害が起こった際に食品が不足してしまう可能性があります。どの商品を消費したかを記録し、買い物の際に購入して補充を忘れないように心がけましょう。

リストで管理すると楽

ローリングストックで備蓄品の種類や数が多くなってくると、どの商品をどれだけストックしているかがわかりづらくなります。

その場合は、リストで管理すると備蓄している食品や飲料水を把握しやすくなります。例えば、備蓄品ごとに以下の項目をリストにまとめてみましょう。

  • ・食品名
  • ・個数
  • ・賞味期限・消費期限

食品や飲料水を補充するたびにリストの内容を更新することで、現在の備蓄品の種類や個数、期限切れが近い商品を認識できます。

このような備蓄品のリストを冷蔵庫やキッチン周りなど目に入りやすい場所に貼り、すぐに確認できるようにするとよいでしょう。

賞味期限が近いものは手前に収納する

備蓄品で賞味期限が近いものは、手前に収納することが重要です。

新しく購入した商品を収納スペースや収納箱の奥側に入れ、手前側の期限が近いものから順次消費することで、賞味期限切れのリスクを軽減できます。

パッケージで賞味期限が把握しづらい商品は、賞味期限を記入した付箋を貼り付けるなどの工夫を凝らすことで管理しやすくなるでしょう。

収納は取り出しやすい・目につきやすい場所にする

備蓄品を十分に揃えたとしても、取り出しにくい場所や置いたことを忘れてしまうような場所に保管してしまうと、賞味期限切れで食品や飲料水を無駄にしてしまう可能性が高まります。

そのため、備蓄品は取り出しやすく、目につきやすい場所に収納することをおすすめします。

例えば、キッチンの収納スペースに箱を用いて種類ごとに分類して保管すると、取り出しやすくなり、日常使いしやすくなるでしょう。

取り出しやすく目につきやすい場所に備蓄品を保管することで、消費して補充するローリングストックの循環を継続しやすくなります。

6 まとめ

ローリングストックは、普段から利用している食品を多めに購入し、消費したぶんだけ買い足して、常に一定量の食品を家庭に備蓄する方法です。

備蓄品を日常使いするため、食品や飲料水が期限切れによって無駄になりづらく、災害時でも食べ慣れているものを口にできるなどのメリットがあります。

災害に備えて備蓄品を揃えることに負担を感じてしまう方でも、ローリングストックの場合はいつもよりも多めに商品を購入すればよいため、比較的気軽に始められます。

まずは、1日分や3日分といったように少しずつ備蓄品を増やし、最終的に1週間分の食品や飲料水を備蓄することで、いつ起こるかわからない災害に備えましょう。

"もしも"に備えるブランド TSUNAGU そなえる | TSUNAGU series

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