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コラム

公開日:2025.11.6

太陽光発電の仕組みをわかりやすく図解!家庭での導入ポイントも紹介

volume 08

太陽光発電の仕組みを
わかりやすく図解!
家庭での
導入ポイントも紹介

火力発電や水力発電、風力発電では、タービン・水車・風車などを回転させることで、電気をつくっています。一方、太陽光発電は電気を生み出すため、どのように発電しているのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、太陽光発電の仕組みや発電した電気が使えるようになるまでの流れをわかりやすく解説します。加えて、導入方法や導入時の注意点も紹介しているので、太陽光発電に関心のある方はぜひ参考にしてください。

1 そもそも太陽光発電とは?

太陽光発電とは、太陽の光エネルギーを利用してソーラーパネルで電気をつくる発電方法です。ソーラーパネルは住宅の屋根に設置できるため、一般家庭でも太陽光発電を始めることができます。

太陽光は、風力や水力、地熱などと同じく「再生可能エネルギー」に分類されます。再生可能エネルギーとは、自然界に存在し、枯渇の心配がないエネルギー源のことです。発電時に二酸化炭素を排出しないため、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減にも役立ちます。こうした特徴から、太陽光発電は地球環境にやさしい発電方法として注目されています。

次に、太陽光の特徴として知っておきたいのが、その光の種類です。太陽光にはさまざまな波長の光が含まれており、代表的なものは以下の3つです。

  • 紫外線
  • 可視光線
  • 赤外線

これらのうち、太陽光発電で主に活用されているのは人の目に見える可視光線です。

一方で、紫外線はソーラーパネルの劣化を早める原因になります。具体的には、ソーラーパネルの表面の酸化や変色、さらに温度変化による素材の収縮・伸長などが挙げられます。こうした劣化を防ぐため、一部の製品では紫外線をカットするガラス素材を採用するなど、耐久性を高める工夫が施されています。

以下の記事では、太陽光発電の仕組みやメリット・デメリットを解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

2 太陽光発電の歴史

太陽光発電の起源は、1839年にフランスの物理学者アレクサンドル・エドモン・ベクレルが発見した「光起電力効果」にあります。光起電力効果とは、光を当てることで電気が発生する現象です。

1883年には、アメリカの発明家チャールズ・フリッツが、太陽光発電の原型となる「セレン光起電力セル」を発明しました。しかし、変換効率が低く実用化には至りませんでした。

1954年には、アメリカのベル研究所が世界初のシリコン太陽電池を開発しています。翌1955年には日本でも太陽電池の製造に成功しましたが、価格やメンテナンス費用が高く、一般家庭にはあまり普及しませんでした。

日本で太陽光発電が普及するきっかけとなったのは、1973年の第一次オイルショックです。翌年には石油依存の危機感から「サンシャイン計画」が立ち上げられ、太陽光発電を含む新エネルギーの開発が推進されました。

1993年には環境保護も重視した「ニューサンシャイン計画」が始まり、住宅用太陽光発電が登場します。1994年からは住宅用太陽光発電の補助金制度がスタートし、家庭での導入が増えました。

2009年には、太陽光発電で余剰電力を電力会社が買い取ることを義務付けた「太陽光発電余剰電力買取制度」が始まりました。その後、2012年には太陽光以外の再生可能エネルギーにも対象を広げた「固定価格買取制度(以下FIT制度)」に移行し、太陽光発電は広く普及するようになったのです。

3 太陽光発電の原理

太陽光発電は、複数の太陽電池を組み合わせたソーラーパネルを使って発電する技術です。太陽電池には、シリコンなどの半導体が使用されており、「n型半導体」と「p型半導体」という2種類の層で構成されています。

ソーラーパネルに太陽光が当たると、半導体の内部で「正孔(プラスの電気を帯びた粒子)と電子(マイナスの電気を帯びた粒子)が以下のように移動します。

  • 正孔(+)がp型半導体へ移動する
  • 電子(-)がn型半導体へ移動する

正孔(+)と電子(-)の移動により、p型とn型の間に電位差が生まれ、乾電池のような状態がつくられます。ここに導線を繋げることで、電気を取り出せます。このような太陽光発電の原理は、光が当たることで電子が外に飛び出す「光電効果」という物理現象を応用しています。

4 太陽光発電はどう働く?電気を「使う」までの流れ

ここでは、太陽光発電における全体的な仕組みを簡単に解説します。太陽光から電気をつくり、家庭で使えるようになるまでの流れを見ていきましょう。

4.1. 太陽光がソーラーパネルに当たる

太陽光で発電するためには、屋根などに設置されたソーラーパネルに太陽の光が当たる必要があります。そのため、夜間は発電できず、天候が悪い日には発電量が低下するのが特徴です。

発電量は日射量によって左右されるので、ソーラーパネルを設置する方角や角度によっても変化します。例えば東京都では、パネルを真南の方位に約30度の傾斜角度で設置すると、もっとも日射量が大きくなります。

4.2. 半導体が光エネルギーを電気に変える

太陽光がソーラーパネルに当たると、プラスの電気を帯びた正孔とマイナスの電気を帯びた電子が動き、直流の電気が発生します。

4.3. パワーコンディショナで直流を交流に変換する

太陽光発電でつくられる電気は直流ですが、家庭で使用される電気は交流です。そのため、発電した電気を家庭で使えるようにするために、パワーコンディショナ(以下パワコン)という装置で交流に変換します。

また、パワコンには発電量を最大化する機能や、停電時に電気を使用できるようにする「自立運転機能」も搭載されています。

4.4. 家庭内の家電製品で使用する

パワコンで交流に変換された電気は、分電盤に送られます。分電盤は電気を各部屋に振り分け、家庭内で使える状態にします。

これにより、太陽光で発電した電気を使って、エアコンなどの家電製品の利用やスマートフォンの充電など、日常生活の電力として活用することが可能です。さらに、太陽光発電に対応した蓄電池を設置している場合は、日中に発電した電気を貯めておくことで、夜間等太陽光が発電していない時間帯にも使用できます。

蓄電池を利用することで、太陽光で発電した電気を有効活用できるため、その仕組みやメリット・デメリットについて理解しておくことも大切です。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

4.5. 余剰電力は電力会社へ売電できる

太陽光発電で発電して家庭内で使いきれず余った電力は、電力会社へ売電できます。日本ではFIT制度があり、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることが定められています。

そのため、自宅で電気を使い、余った分で売電収入を得ることが可能です。

5 太陽光発電システムはどのくらいの電気がつくられる?

太陽光発電システムの年間発電量は、ソーラーパネル1kWあたり1,000kWh程度(注)といわれています。一方、一般家庭1世帯の年間電力消費量は、全国平均で3,950kWh(2022年度)です。

ソーラーパネルの容量ごとの年間発電量と、家庭の電力消費をまかなえる割合の目安は以下のとおりです。

ソーラーパネルの容量 年間発電量の目安 家庭の必要電力を
まかなえる割合(注)
1kWh 約1,000kWh 約25%
2kWh 約2,000kWh 約51%
3kWh 約3,000kWh 約76%
4kWh 約4,000kWh 100%
5kWh 約5,000kWh 100%
  • (注)太陽光発電は夜間など発電しない時間があるため、家庭の電力をすべてまかなえるわけではありません。また、太陽光で発電した電気をすべて家庭で使うことができない場合、余剰分を売電することもあります。そのため、上表の「家庭の必要電力をまかなえる割合」は、家庭で使う電気のうち、太陽光で発電した電気をすべて家庭で使用する場合、どれだけを発電で補えるかを示した目安です。

このように、4kW以上のソーラーパネルを設置すれば、太陽光で発電した電力量が家庭で使用する電力量を超過します。

また、太陽光発電システム自体には蓄電機能がないため、発電した電気を貯めておきたい場合は蓄電池が必要です。

以下の記事では、蓄電池の特徴やメリット・デメリットを解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

関連記事:
家庭用蓄電池とは?メリット・デメリットや種類、選び方を解説

  • (注)太陽電池を水平から30度傾け、真南に向けて設置した場合の数値です。なお、地域や太陽電池の方位、傾斜角度により発電量が変わるため、1kWあたり年間1,000kWhを超える場合も下回る場合もありえます。

6 太陽光発電システムの導入方法と注意点

ここでは、太陽光発電システムの導入方法を解説します。主な導入の流れは以下のとおりです。

  1. 太陽光発電システムの仕組みを理解する
  2. 設置に適した条件か調査する
  3. 3つの利用方法から選ぶ
  4. 導入コストを調べる

特に注意が必要な導入時のポイントも解説しているので、詳しく見ていきましょう。

6.1. 太陽光発電システムの仕組みを理解する

太陽光発電システムを導入する際には、仕組みを理解しておくことが大切です。そのうえで、次のようなポイントを確認する必要があります。

  • ソーラーパネルの種類
  • ソーラーパネルの発電容量
  • 設置場所
  • 予算

電力の使用状況や用意できる予算は各家庭で異なるため、ご家庭の状況にあった選択をすることが重要です。

6.2. 設置に適した条件か調査する

太陽光発電を導入する際には、自宅が設置に適しているかどうかを確認する必要があります。一般的には屋根に設置するため、以下の項目をチェックします。

  • 屋根の方角・傾き・日当たり
  • 屋根の広さ・形状
  • 築年数
  • 自然災害のリスク

周囲の木や建物などで太陽光がさえぎられると、発電量が減少します。また、ソーラーパネルを設置する方角や傾きによっても発電量は変わります。

海に近い地域では塩害の影響が考えられ、雪の多い地域では積雪によって発電量が低下する可能性があります。

また、1981年(昭和56年)の建築基準法改正前に建てられた住宅は新耐震基準を満たしていないため、設置できないことがあります。ただし、建て替えなどで耐震基準を満たしている住宅であれば、設置できる場合があります。

これらの点を踏まえ、施工業者に現地調査を依頼し、設置の可否を判断してもらいましょう。

6.3. 3つの利用方法から選ぶ

太陽光発電は、購入して自分で所有する以外にも利用方法があります。主な選択肢は以下の3つです。

利用方法 概要 初期費用 売電収入
自己所有 自己資金や金融機関からの融資で太陽光発電を購入する方法 必要 自分
PPA(電力購入契約) 事業者の資金で太陽光発電を設置し、発電した電気を低価格で購入する方法 不要 事業者
リースサービス 毎月リース料金を支払い、太陽光発電を利用する方法 不要 自分

このように、それぞれの利用方法には初期費用の有無や導入後の費用負担などに違いがあります。そのため、自分のライフスタイルや予算に応じて、最適な方法を選ぶことが大切です。

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6.4. 導入コストを調べる

太陽光発電の導入時には、導入コストを把握しておくことが重要です。主な費用項目は、以下のとおりです。

  • ソーラーパネル
  • パワコン
  • 設置工事費用
  • 蓄電池(導入する場合)
  • 周辺機器や保守サービス

2024年時点での住宅用太陽光発電の設置費用は、1kWhあたりの平均で新築住宅が28.6万円、既築住宅が32.6万円とされています。例えば、既築住宅に5kWhのソーラーパネルを設置する場合、パネル代だけで150万円以上の費用がかかる見込みです。

特に、自己所有で導入する場合はまとまった初期費用が必要なため、費用の内訳を十分に確認しておくことが大切です。初期費用の負担が大きいと感じる場合は、PPAやリースサービスの利用も検討してみましょう。

7 太陽光発電システムの今後や世界・日本における導入状況

太陽光発電は日本国内だけでなく、世界各国でも普及が進んでいます。主要国における太陽光発電の総発電量に占める割合と発電量は、以下のとおりです。

太陽光発電の総発電量に占める割合 太陽光の発電量(億kWh)
スペイン 10.8% 312
ドイツ 10.5% 603
日本 9.2% 926
インド 5.8% 1,047
中国 4.8% 4,273
フランス 4.2% 196
アメリカ 4.1% 1,838
イギリス 4.1% 133
  • ※2024年の経済産業省資源エネルギー庁資料をもとに作成

太陽光の発電量では中国が圧倒的に多く、4,000億kWhを超える規模となっています。総発電量に占める割合で見ると、スペインがもっとも高い10.8%を記録しています。

日本は、太陽光の発電量で4位に位置し、総発電量に占める割合では上から3番目です。また、国土面積あたりや平地面積あたりの太陽光の設備容量は、主要国の中で一番高い数値です。そのため、日本が太陽光発電の導入に積極的に取り組んでいることがわかります。

2025年2月時点で、日本を含む146の国と地域が、温室効果ガスの実質的な排出量をゼロにする「カーボンニュートラル」を目標に掲げています。カーボンニュートラルの達成には、再生可能エネルギーの活用が不可欠であるため、今後も世界的に太陽光発電の普及が加速していくことでしょう。

8 まとめ

太陽光発電は、ソーラーパネルに太陽光が当たることでプラスとマイナスの粒子が移動し、その動きによって電気を発生する仕組みです。

太陽光発電を導入すると、電気料金の節約はもちろん、温室効果ガスの削減にも繋がるなど、多くのメリットがあります。しかし、導入には初期費用がかかるため、まとまった資金の準備がネックに感じる方も少なくありません。

そうした方におすすめなのが、リースサービスの活用です。中部電力ミライズの「カテエネリース」では、初期費用0円で太陽光発電を導入できます。リース料金は毎月一定額のため、計画的に家計管理ができて安心です。お気軽にご相談ください。

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