電気も!ガスも!基本料金6か月半額キャンペーン

コラム

公開日:2025.12.25

太陽光発電システムと蓄電池を併用するメリットとは?電気代はどれくらい安くなる?導入ポイントも解説

volume 11

太陽光発電システムと蓄電池を
併用する
メリットとは?
電気代はどれくらい
安くなる?
導入ポイントも解説

電気代の節約や防災対策などを目的に、太陽光発電システムと蓄電池の併用が注目されています。これらを「ソーラー蓄電池」と呼ぶこともありますが、正式名称ではなく、太陽光発電システムと蓄電池という別々の設備を指します。

この記事では、太陽光発電システムと蓄電池を併用するメリットや、節約できる電気代の目安を解説します。加えて、導入時のポイントも紹介しているので、太陽光発電システムと蓄電池の利用を検討中の方はぜひ参考にしてください。

1 太陽光発電システムと蓄電池を併用するときのしくみ

太陽光発電システムと蓄電池を併用した場合、電気を使用するまでの流れは以下のとおりです。

  1. 太陽光パネルで発電する
  2. パワーコンディショナ(以下パワコン)で電気を交流に変換する
  3. 分電盤から各部屋や家電製品に電気を分配する
  4. 家庭内で電気を使用する
  5. 余った電気を蓄電池に貯め、必要時に使用する

太陽光パネルに太陽光が当たると発電され、つくられた電気はパワコンによって直流から交流に変換されます。その後、分電盤を通じて電気を各部屋や家電製品に分配し、家庭で利用する流れです。

蓄電池を併用する場合は、使いきれず余った電力を蓄電池に貯めておくことで、夜間等太陽光で発電できない時間帯でも電気を自家消費できます。ただし、蓄電池は交流のままでは電気を貯められないため、パワコンで再び直流に変換する必要があります。

2 太陽光発電システムと蓄電池を併用するメリット

太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせることで、さまざまなメリットが得られます。ここでは、太陽光発電システムと蓄電池を併用する6つのメリットを紹介します。

2.1. 非常時の電源を確保できる

太陽光発電システムでつくった電気を事前に蓄電池に貯めておくことで、非常時の電源として活用できます。

非常用電源があれば、停電時でも冷蔵庫や照明、エアコンなど、生活に必要な機器を一定時間使用することが可能です(注)。さらに、太陽光発電システムを「自立運転機能」に切り替えれば、停電時でも発電した電気を直接使えます。発電した電気を追加で蓄電池に貯め、非常用電源としてさらに長時間利用することも可能です。

このように、太陽光発電システムと蓄電池の併用により、停電時でも日常生活を送りやすくなります。

  • (注)停電時に使用できる機器はあらかじめ専用配線に接続しておく必要があります。専用配線は、平常時・停電時ともに定格出力(自立)まで使えます。また、機器はすべて同時に使えるものではありません。

2.2. 電気代を節約できる

太陽光発電システムと蓄電池を併用することで、電気代の節約に繋がります。

日中は太陽光発電システムでつくった電気を使い、余った電力を蓄電池に貯めておけば夜間にも利用可能です。これにより太陽光発電システムで家庭の消費電力の多くをまかなえるようになり、電力会社から購入する電気を減らせます。

また、自家消費が進むことで、エアコンのような消費電力の大きい家電製品も電気代を気にせずに利用しやすくなります。ただし、悪天候で太陽光発電システムの発電量が少ない日や、家庭での消費電力が大きい場合には、電力会社からの電気購入量が想定より増える可能性がある点には注意が必要です。

2.3. 卒FIT後の自家消費を促進できる

太陽光発電システムと蓄電池を併用する最大のメリットは、発電した電気を無駄なく自家消費できる点にあります。

従来、太陽光発電の余剰電力は「固定価格買取制度(FIT制度)」で売電するのが一般的でした。しかし、この買取価格は年々低下しています。

例えば、2015年度と2025年度(4月〜9月)の住宅用太陽光発電システム(10kW未満)の余剰電力1kWhあたりの買取価格は以下のとおりです。

  • 2015年度:33円
  • 2025年度(4月〜9月):15円(注)

さらに、FIT制度による固定価格での買取期間は10年間です。この期間が終了(卒FIT)すると、買取価格が下がる恐れがあるため、売電によるメリットは小さくなる可能性があります。

そこで蓄電池を併用すれば、FIT期間中であっても、卒FIT後であっても、日中に発電して使いきれなかった電気を蓄電池に貯めておくことができます。そして、発電しない夜間や早朝にその電気を使うことで、電力会社から買う電気を減らし、効率的に自家消費率を高められます。

FIT制度の買取価格が下がっている今、売電に頼るよりも自家消費を優先する方が、経済的なメリットは大きくなります。蓄電池はそのための最も有効な手段といえるでしょう。

  • (注)2025年度認定分は、9月までは10年間一律15円、10月以降は初期投資支援スキームが導入され、4年間24円、5年目~10年目8.3円となります。最新の情報は経済産業省などの公式ウェブサイトをご確認ください。

2.4. 電力供給の安定化が期待できる

家庭用の太陽光発電システムは太陽光がなければ発電できないため、悪天候や夜間に生活で必要な電気を十分に確保できないことがあります。しかし、蓄電池と併用することで、太陽光発電だけを利用する場合と比べて電力供給の安定化に繋がります。

例えば、晴れた日に発電した電気を蓄電池に貯めておけば、雨の日や夜間でもその電気を取り出して使用することが可能です。太陽光で発電した電気を最大限に活用するためにも、蓄電池を併用する意味は大きいでしょう。

2.5. 同時設置でコストを抑えられる

太陽光発電システムと蓄電池を同時に設置すると、それぞれの機器を別々に導入する場合よりコストを抑えられます。

太陽光発電システムと蓄電池をまとめて設置することで、電力モニターやパワコンが1台で済む場合があり、機器費用を軽減できます。また、工事が一度で済むと工事費用も抑えられ、トータルでの導入コストが安くなるでしょう。

そのため、太陽光発電システムを蓄電池との併用で検討している場合は、同時に設置することをおすすめします。

太陽光発電を中部電力ミライズに相談してみませんか?

2.6. 環境に配慮できる

石油や石炭などを燃やす火力発電は、発電時に二酸化炭素を排出するため、地球温暖化の原因となります。

一方、太陽光発電は太陽光をエネルギー源としており、発電時に二酸化炭素を排出しません。また、石油や石炭のように資源が枯渇する心配もないため、太陽光発電システムは環境にやさしい発電方法といえます。

太陽光発電システムと蓄電池を併用すれば、太陽光発電由来の電気の使用量が増え、環境への負荷をさらに軽減できます。地球環境の保全に貢献するには、消費電力に見合った発電量の太陽光パネルや、十分な蓄電量を持つ蓄電池を選ぶことが大切です。

3 太陽光発電システムと蓄電池を導入するとどれくらい電気代を安くできる?

太陽光発電システムと蓄電池を導入した場合、どの程度電気代が安くなるのかは気になるポイントです。そのため、世帯人数別に節約できる電気代の金額を確認します。

2024年の2〜4人世帯における電気代の平均と消費電力は以下のとおりです。

世帯 電気代の平均(年間)(※1) 消費電力(年間)(※2)(注1)
2人世帯 130,536円 4,211kWh
3人世帯 151,812円 4,897kWh
4人世帯 153,660円 4,957kWh
  • (注1)基本料金や再エネ賦課金は含めず、1kWhあたりの電気代を31円として算出しています。

次に、年間発電量の目安を見てみましょう。(注2)例えば、名古屋市における太陽光発電システムの容量1kWあたりの年間予想発電量は1,278kWhです。

仮にシステム容量5kWの太陽光発電を導入した場合、年間の発電量の目安は6,390kWhとなります。この場合、太陽光で発電した電気で2〜4人世帯の消費電力をまかなえるため、年間で約13〜15万円の電気代を削減できます。

また、太陽光で発電して余った電気は電力会社に売電することが可能です。2025年10月に太陽光発電システム(5kWh)を設置したとすると、年間の余剰電力と売電収入の目安は以下のとおりです。

世帯 余剰電力(年間) 売電収入(年間)(※3)(注3)
2人世帯 2,179kWh 52,296円
3人世帯 1,493kWh 35,832円
4人世帯 1,433kWh 34,392円
  • ※3参考:経済産業省資源エネルギー庁「FIT・FIP制度
  • (注3)買取単価1kWhあたり24円で算出しています。

売電収入は年間で約3〜5万円が見込まれます。ただし、2025年10月以降に太陽光発電システムを導入した場合、1kWhあたり24円での買取は設置後4年目までです。5年目から10年目までは1kWhあたりの買取価格が8.3円に下がるため、設置後の年数によって売電収入が減ることを理解しておきましょう。

なお、太陽光発電システムだけでは発電した電気を貯められないので、十分な節約効果や売電収入を得るには蓄電池と併用することが重要です。

  • (注2)太陽光パネルを真南で傾斜角10°に設置した場合の年間平均日射量に基づいています。

4 太陽光発電システムと蓄電池を導入する際のポイント

太陽光発電システムと蓄電池を併せて導入するかどうかは、各家庭のニーズや希望する生活スタイルによって異なります。

ここでは、太陽光発電システムと蓄電池の併用を考えている方向けに、導入時のポイントを6つ紹介します。自宅に設置する太陽光発電システムと蓄電池を選ぶ際は、これらのポイントを押さえつつ、専門業者に相談するのがおすすめです。

4.1. 太陽光発電システムの出力に合わせて蓄電池の容量を選ぶ

太陽光発電システムと蓄電池を導入する際には、自宅に設置する太陽光発電システムの出力に合わせて蓄電池の容量を選ぶことが大切です。

太陽光発電システムの発電量に対して蓄電池の容量が小さすぎると、自家消費で活用できる電気が少なくなります。反対に蓄電池の容量が大きすぎると満充電ができず、容量が大きい機器ほど本体価格も高いため、余分なコストがかかります。

また、蓄電池の容量を決める際は日頃の消費電力だけでなく、災害時の非常用電源としての活用も考慮することがおすすめです。

例えば、公称容量9.5kWhの蓄電池(満充電)と太陽光発電を併用した場合、2日間停電した際に1日あたりに使える機器の使用時間・使用回数の目安は以下のとおりです。

使用機器 使用時間・使用回数
照明 5時間
エアコン(注3)(注4) 5時間
スマートフォン充電(注5) 4台
テレビ 3時間
ルーター 24時間
冷蔵庫(注6) 24時間
電子レンジ(注7) 3回
電気ケトル(注8) 3回
  • ※出典:中部電力ミライズ「蓄電池
  • (注1)上記例の機器はすべて同時に使えるものではありません。
  • (注2)停電時に使用できる機器はあらかじめ専用配線に接続しておく必要があります。専用配線は、平常時・停電時ともに定格出力(自立)まで使えます。
  • (注3)200V機器使用のため、蓄電池連携型パワコンと組み合わせた場合を想定しています。
  • (注4)外気温35℃で、14畳タイプのエアコンを冷房(設定温度26℃)で使用する場合を想定しています。
  • (注5)1台あたり約2時間半の充電を想定しています。
  • (注6)定格内容積400リットルクラス、インバータ制御冷蔵庫を想定しています。
  • (注7)1回あたり600W、2分20秒の加熱を想定しています。
  • (注8)1回あたり約800ミリリットルの水を約4分で沸騰させる場合を想定しています。

停電時に利用する機器に合わせて適切な容量の蓄電池を選べば、非常用電源として十分な電力を確保できます。

一方、太陽光発電だけを設置する場合は電気を夜間に使えないため、非常用電源としては不安が残ります。防災対策として、蓄電池があれば長期の停電時もあんしんです。

4.2. 住宅使用の場合は定置型蓄電池を選ぶ

一般家庭で使用する蓄電池は、持ち運びが可能な「ポータブル蓄電池」と、自宅に設置する「定置型蓄電池」の2種類に分かれます。

住宅での使用を想定する場合、定置型蓄電池を選ぶのがおすすめです。定置型蓄電池は太陽光発電と連携して使えるため、発電した電気を有効活用できます。また、ポータブル蓄電池と比べて容量が大きく、非常時でも住宅全体で必要な電力を確保しやすくなります。

そのため、定置型蓄電池を設置して十分な電力を貯めておけば、災害時でも安心して電気を使えるでしょう。

4.3. 長持ちする太陽光パネルを選ぶ

太陽光発電システムに使用する太陽光パネルは、長持ちする製品を選ぶのがおすすめです。

太陽光パネルは多くの場合25年以上使用できますが、屋外に設置するため経年劣化は避けられません。耐久性の高い太陽光パネルを選ぶことで故障のリスクを軽減でき、修理や交換にかかる費用の負担を抑えやすくなります。

4.4. 保証期間とサポート体制のある設備を選ぶ

太陽光発電システムと蓄電池は高額な設備のため、保証やサポート体制が整ったメーカーの商品を選ぶことが重要です。

設備保証があれば、太陽光発電システムや蓄電池が故障した場合でも保証期間内に無償修理や交換に対応してもらえることがあります。また、サポート体制が充実していることで、突然のエラーや操作方法がわからない場合でも気軽に相談できます。

太陽光発電システムと蓄電池を長期的に安心して利用するためにも、メーカーの保証内容やアフターサービスを事前に確認しておきましょう。

4.5. 太陽光発電システムや蓄電池を後付けできるか確認する

太陽光発電システムと蓄電池の併用を検討していても、まずは太陽光発電システムだけを設置したい方もいるでしょう。そのような場合は、蓄電池の後付けについて考えておく必要があります。

基本的に太陽光発電システムを設置したあとでも、パワコンとの組み合わせや設置場所に問題がなければ蓄電池を導入することは可能です。

ただし、太陽光発電システムと蓄電池を同時に設置する場合と比べると、工事が複数回に分かれることで余分な費用がかかりやすくなります。また、補助金の適用対象や補助金額が異なる場合もある点に注意が必要です。

4.6. 自治体の補助金を活用する

太陽光発電システムや蓄電池の導入時には、自治体が提供する補助金制度を活用するのがおすすめです。

例えば、愛知県では太陽光発電システムや蓄電池などの地球温暖化対策設備を設置した方に対し、市町村を通じて導入費用の一部を補助しています。長野県では、太陽光発電システムと蓄電池の設置で最大20万円、蓄電池の後付けで最大15万円の補助金が支給されます。

補助金の支給対象となるには、対象機種や設置条件などを満たさなければなりません。また、所定の申請手続きが必要であるため、事前に条件や手続きを確認しておくことが重要です。より詳細な情報は各自治体にお問い合わせください。

蓄電池を設置する際に利用できる補助金制度について詳しく知りたい方は、以下の記事で補助金制度の概要や申請手順を紹介しているので、ぜひあわせてご覧ください。

【2025年】太陽光蓄電池の補助金を活用しよう!制度概要と申請手順を解説

5 太陽光発電システムと蓄電池を併用する際の注意点

太陽光発電システムと蓄電池を併せて導入する際は、事前に注意点を把握しておくことが大切です。ここでは、太陽光発電システムと蓄電池を併用する際の3つの注意点を解説します。

5.1. 設置スペースが必要になる

太陽光発電システムと蓄電池を導入するには、それぞれの設置スペースが必要です。

家庭用の太陽光パネルは屋根に設置するのが一般的で、発電量を増やすほど必要な設置面積も広くなります。

蓄電池を屋外に設置する場合は、敷地内に十分なスペースを確保しなければなりません。ただし、スペースが限られている場合でも、コンパクトタイプや屋内設置タイプの蓄電池を選べば設置できる可能性があります。

自宅で確保できる設置スペースを考えたうえで、導入する太陽光パネルや蓄電池を選ぶことが大切です。

5.2. 設置場所によっては騒音や熱の影響がある

蓄電池は稼働音や排熱が生じるため、設置場所によっては音や熱が気になる可能性があります。

蓄電池の稼働音は小さい場合が多いですが、寝室近くに設置すると人によっては睡眠の妨げになるかもしれません。また、蓄電池を屋外に設置した場合、庭で作業する際に排熱による暑さを感じる可能性もあります。

蓄電池の音や熱による生活への支障がないかを考慮し、設置場所を決めることが大切です。

5.3. 導入と維持にコストがかかる

太陽光発電システムと蓄電池を導入する際には、以下の費用がかかります。

  • 本体費用
  • 設置工事費用
  • 電気工事費用

さらに、太陽光発電システムや蓄電池を長く使うためには、定期点検やメンテナンスも必要です。

これらの負担を軽減するには、補助金制度の活用がおすすめです。また、太陽光発電と蓄電池を併用することで、電気代の削減や売電収入も期待できます。

そのため、太陽光発電システムと蓄電池を導入すれば、長期的に設備の導入費用や維持費の回収を目指せます。

太陽光発電システムの設置費用やそのほかのコストの詳細を知りたい方は、以下の記事で必要な費用の相場や内訳を紹介しているので、ぜひあわせてご覧ください。

関連記事:
太陽光発電システムの設置費用・コストはいくら?相場や内訳を解説

6 まとめ

太陽光発電システムと蓄電池を併用すると、電気の自家消費が進み、電気代の節約に繋がります。また、蓄電池に充電しておくことで非常用電源としても活用でき、災害時でも電気を使える安心感を得られます。

しかし、太陽光発電システムと蓄電池を同時に導入するにはまとまった費用がかかるため、現時点では設置が難しいと感じる方も多いことでしょう。

太陽光発電システムや蓄電池の導入コストを抑えたい方には、リースサービスの活用がおすすめです。

中部電力ミライズの「カテエネリース」では、初期費用0円で太陽光発電システムや蓄電池を導入できます。リース契約期間中は定期点検も無償で受けられるため、長期的に安心してご利用いただけます。ぜひお気軽にご相談ください。

太陽光発電を
中部電力ミライズに
相談してみませんか?

はじめよう太陽光のある暮らし

屋根の上じかん

こちらもおすすめ

  • 太陽光発電のメリットをご紹介!

    太陽光発電のメリットをご紹介!

  • 気になるお金の疑問はここで解決!

    気になるお金の疑問はここで解決!

光熱費の悩みや火事の心配を解決。『オール電化』のメリット・デメリットとは?

前のコラム

光熱費の悩みや火事の心配を解決。『オール電化』のメリット・デメリットとは?

太陽光発電システムの設置費用・コストはいくら?相場や内訳を解説

次のコラム

太陽光発電システムの設置費用・コストはいくら?相場や内訳を解説

あなたの契約
まってるニャ

新規ご加入のお客さま

引越し
開始手続き

他社からの
切替え