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くらしに役立つコラム

2024.10.21 VOL.04

冬の電気代の平均はどれくらい?高くなる理由やおすすめの節電方法8つ冬の電気代の平均はどれくらい?高くなる理由やおすすめの節電方法8つ

冬の電気代の平均は
どれくらい?
高くなる理由やおすすめの
節電方法8つ

冬の到来を前に、電気代が高くなることを懸念しているご家庭も多いのではないでしょうか。冬の電気代の平均や、電気代を下げる方法があるのかなどは、多くの方が気になるポイントといえます。

この記事では、冬の平均的な電気代を世帯人数別と地域別で紹介します。また、冬の電気代が高くなりやすい理由や、効果的な節電方法も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

1 冬(1~3月)の電気代の平均はいくら?

冬(1〜3月)の電気代の、世帯人数別と地域別の平均額を紹介します。ご家庭の電気代と比較してみましょう。

世帯人数別の平均電気代

2024年の冬(1〜3月)における、世帯人数ごとの1ヶ月の電気代の平均は以下のとおりです。

世帯人数別の平均電気代

世帯 平均電気代
単身世帯 7,150円
2人世帯 12,044円
3人世帯 13,762円
4人世帯 14,092円
5人世帯 16,305円
6人以上世帯 19,972円

単身世帯から2人世帯になる場合は約1.7倍と大幅に電気代が増加しますが、2人世帯以上になると増加幅が小さくなる傾向があることがわかりました。これは、2人世帯以上になると、単身のときよりも使う家電の数が増えることが要因と考えられます。

もし、ご家庭の電気代が平均以上の場合は、電気の使い方や節約の工夫が必要かもしれません。

地域別の平均電気代

2023年の冬(1〜3月)における、地域別の1ヶ月の電気代の平均は以下のようになっています。

地域別の平均電気代

北海道 東北 関東 北陸 東海 近畿 中国 四国 九州 沖縄
平均電気代 18,472円 16,960円 13,933円 18,127円 15,950円 13,815円 16,167円 13,486円 12,566円 7,663円

北海道や東北、北陸など寒さの厳しい地域では、暖房器具の数や使用時間が増えるため、そのぶん電気代が高くなる傾向があります。

一方、沖縄は1〜3月でも平均気温が20℃近くある温暖な気候のため、電気代の平均は唯一10,000円を下回っています。

2 冬の電気代が高くなるのはなぜ?

ここでは、冬の電気代が高くなる原因を解説します。冬の電気代が高くなる原因としては、主に以下の2点が挙げられます。

  • 暖房機器を使うから
  • 照明を使う時間が長いから

それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。

暖房機器を使うから

冬の電気代が高くなる大きな原因としては、暖房機器を使う機会が多くなることが挙げられます。

実際に、家庭における冬季の電気の使用割合(1日)は、以下のように暖房がもっとも多くなっています。

家庭における電気の使用割合(冬季の1日間)

順位 項目 電気の使用割合
1 暖房 32.7%
2 冷蔵庫 14.9%
3 給湯 12.6%
4 照明 9.2%
5 炊事 7.8%
6 待機電力 5.5%
7 テレビ・DVD 4.2%
8 洗濯・乾燥機 2.2%
9 パソコン・ルーター 0.9%
10 温水便座 0.6%

経済産業省によると、暖房が占める割合は32.7%であり、全体の使用電力の約3分の1を占めます。そのうち17.0%はエアコンによるものであり、際立って消費電力が大きくなっています。

なぜエアコンの消費電力が大きいかというと、室内温度と設定温度の差が大きいほど、部屋を暖めるのに必要な消費電力が増えるため、冬は特に電気代が高くなりやすい傾向があります。

エアコンの冷房・暖房にかかる電気代の目安とおすすめの節電方法を解説

照明を使う時間が長いから

基本的に冬は夏よりも日照時間が短くなるため、照明を使用する時間が長くなる傾向があります。例えば、名古屋市の2023年の日照時間(月ごと)の合計は以下のとおりです。

2023年 名古屋市の日照時間(月ごと)

日照時間(h)
1 186.9
2 191.4
3 213.6
4 202.0
5 225.8
6 128.8
7 241.5
8 216.2
9 181.3
10 217.4
11 182.2
12 191.3

6月は梅雨のため日照時間がもっとも短いですが、それ以外は基本的に夏よりも冬のほうが日照時間は短くなっています。

このように冬は日照時間が短く、照明の使用時間が増えることによって、夏よりも電気代が増加しやすいといえます。

3 冬の家電にかかる電気代を比較してみよう

ここでは、冬に使用する機会が多い家電製品の電気代の目安を紹介します。

家電製品の電気代は「消費電力量(kWh)×電力量料金(円/kWh)」で計算されます。例えば、消費電力が1,000Wと表示されている家電製品の計算式は以下のようになります。

1. 消費電力量
消費電力1,000W×1h=1,000Wh

2. WhからkWhに変換
消費電力量1,000Wh÷1,000=1kWh

3. 1時間あたりの電気代
消費電力量1kWh×電力量料金31円/kWh(*)=31円/h

4. 1日(8時間運転)の電気代
31円×8h=248円

5. 1ヶ月(8時間運転×30日)の電気代
248円×30=7,440円

上記の式で求めた各家電製品の電気代の目安は次のとおりです。

家電製品の電気代目安

家電製品 1日(8時間運転)の電気代の目安 1ヶ月(8時間運転×30日)の電気代の目安)
エアコン(暖房):1,200W 約298円 約8,880円
電気ストーブ:900W 約224円 約6,720円
こたつ:500W 約128円 約3,840円
ホットカーペット(3畳用)
・中/約244Wh
・強/約424Wh
・中:約64円
・強:約104円
・中:約1,920円
・強:約3,120円
ファンヒーター:1,200W 約296円 約8,880円
オイルヒーター:1,500W 約376円 約11,280円
電気毛布:75W 約16円 約480円
加湿器:290W 約72円 約2,160円
  • (注)消費電力は商品によって異なります。
  • (注)一般的に同条件の場合、冷房時より暖房時の方が消費電力は大きくなりますが、冷暖房完備のエアコンにおいては暖房機能より冷房機能の方が強く設計される傾向があります。
    なお、実際の数値は機種によって異なるため、取扱説明書をご確認ください。

エアコンやファンヒーター、オイルヒーターなどの消費電力は1,000Wを超えており、電気代も高くなっています。

一方で、こたつやホットカーペット、電気毛布などの暖房機器の消費電力は500W以下であるため、優先的に使用することで電気代を抑えられるでしょう。

4 気軽に取り組みやすい冬の節電方法8つ

ここでは、気軽に取り組みやすい冬の節電方法を8つ紹介します。
ご家庭で取り入れやすいものから実践し、冬の電気代の節約に役立ててみましょう。

重ね着をして使う暖房器具や使用時間を減らす

すぐに取り入れられる節約方法として、服の重ね着をして過ごすことが挙げられます。

重ね着をすることで体温を保ちやすくなり、暖房器具の温度を低く設定することや、使用時間の削減に繋がります。

例えば、こたつの使用時間を半分にすると、1日で1.0%の節電効果があるといわれています。

電気カーペットであれば、暖かさを「強」から「中」にすることや、全面ではなく半分だけ使うことで、節電効果が得られるでしょう。

比較的簡単に始められる節電方法ですので、気軽に節電を始めたいときにおすすめです。

状況にあわせた暖房器具を使う

暖房器具を状況によって使い分けることで、効率的に体や部屋を暖められ、節電効果が期待できます。

例えば、すぐに体を暖めたいのであれば、電気ファンヒーターやオイルヒーター、電気ストーブなどが効果的です。一方で、部屋全体を暖かくしたい場合は、エアコンの使用がおすすめです。

使用状況に適した暖房器具を用いることで、無駄な電力を消費する可能性を下げられるでしょう。

部屋の暖かい空気を循環させる

エアコンで暖めた空気を、サーキュレーターや空気清浄機などで循環させることによって、設定温度を高くせずに済みます。

基本的には、エアコンの対角線上に向かい合うように置くことで、効率的に空気を循環しやすくなるでしょう。また、部屋の構造によって設置場所を工夫することも重要です。

例えば、2つの部屋が続いており、片方にエアコンが付いているものの、もう片方の部屋にエアコンがない場合、エアコンのある部屋の中央にサーキュレーターを置きましょう。

部屋の中央でサーキュレーターを真上に向けることで、両方の部屋に空気を循環しやすくなります。

空気の循環が難しいロフトタイプの部屋では、サーキュレーターの2台使いがおすすめです。

1台目をロフト内の手前から下に向かって置き、2台目はエアコンの下から真上に向けて設置します。2台のサーキュレーターを設置することで、部屋の空気が滞りにくくなります。

エアコンとサーキュレーターの組み合わせで、エアコンの設定温度を通常よりも低くしても、室内が暖かく感じやすくなるでしょう。

暖房器具の設定温度を見直す

いつも使用している暖房器具の設定温度を下げるだけでも、節電効果は得られます。

例えば、エアコンの暖房は、設定温度を1℃下げると消費電力が約10%削減されることが見込まれています。また、自動運転を上手に活用するのもよいでしょう。

こたつやカーペットの設定を「強」にしているのであれば、「中」や「低」にすることや、省エネモードを活用することで、節電に繋がるでしょう。

なお、環境省では冬季の室温を20℃にすることを推奨しています。無理のない範囲で暖房器具の設定温度を低くし、少しでも消費電力を抑えることを検討してみてください。

湿度を上げて体感温度を上げる

湿度は体感温度に影響しており、湿度が30%上がると、手や足の末端は2〜3℃高く感じやすくなるといわれています。そのため、加湿器などで室内を加湿すると、暖房器具の設定温度を抑えられます。

電気代の比較でも紹介したように、加湿器はエアコンやヒーターよりも消費電力が少ない家電製品であるため、暖房器具だけで室温を上げるよりも節電に繋がりやすいでしょう。

寒い冬に備えて、エアコンと賢く併用したい「加湿器」。どう選んだらいい?

窓に厚手のカーテンや断熱フィルムをつける

冬の熱の出入りは、窓などの開口部が全体でもっとも高い58%を占めているため、窓を断熱することで暖房効率が上がります。

具体的には厚手のカーテンへの変更、断熱フィルムの貼り付け、シャッターや雨戸を閉める、隙間テープを貼るなどの対策があります。

断熱フィルムや隙間テープであれば、ホームセンターでも市販されているので、手軽に取り入れやすいでしょう。

  • ※参考:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会 Q&A

暖房器具の掃除をする

暖房器具は使用していると汚れが蓄積し、暖房効果が落ちてしまいます。効率的に部屋を暖めるには、定期的な掃除が欠かせません。

例えば、エアコンのフィルターを月に1回か2回掃除することによって、暖房時で約990円の消費電力の削減になるといわれています。(注)フィルターが目詰りしているエアコン(2.2kW)とフィルターを清掃した場合の比較。

また、長時間使用しているエアコンは、内部に埃などが溜まり、性能が低下する場合もあります。エアコン内部の清掃は、知識がないと故障に繋がるリスクが高いため、エアコンのクリーニング業者に依頼することも検討してみてください。

電気料金プランを見直す

冬の電気代が高いと悩んでいるご家庭は、電気料金プランの見直しがおすすめです。

家族構成や生活スタイルの変化などによって、契約当初から電気の使い方や使用量が変わっている可能性があります。現在の使用状況を確認し、適切なプランに契約しなおすことで電気代を節約できる可能性があるでしょう。

例えば、中部電力ミライズでは、電気使用量が少ない方向けの「ポイントプラン」、電気使用量が多いご家庭向けの「おとくプラン」、電気使用量がさらに多いご家庭向けの「とくとくプラン」、夜間に電気の使用が多い方向けの「スマートライフプラン」などの電気料金メニューをご用意しています。

各電気料金メニューの詳細を確認してみたい方は、以下からご覧ください。

中部電力ミライズ 電気料金メニュー

また、中部電力ミライズが提供する家庭向けWEBサービス「カテエネ」では、電気料金を簡単に見える化できます。

月ごとの電気使用量・電気料金の比較や、似た家族と比べた省エネの度合いを確認できるので、気になる方はカテエネ会員に登録してみてください。

5 余裕があったら取り組みたい冬の節電方法2つ

ここでは、金銭面に余裕がある場合に取り組みたい、少し大がかりな節電方法を2つ紹介します。

  • 窓を複層ガラスや真空ガラスにする
  • 省エネ機能がない家電は買い替えを検討する

節電効果をさらに高めたい方は、導入を検討してみてください。

窓を複層ガラスにする

自宅の窓を「真空ガラス」や「ペアガラス」などと呼ばれる複層ガラスにすると、一般的なガラスよりも断熱効果が高まり、節電に繋がります。

複層ガラスとは、複数のガラスを使用して空間(中空層)をつくり、断熱性能を高めたガラスです。

ガラス1枚の「単板ガラス」と比べて熱が伝わりづらいため、暖房で暖めた熱の流出を抑える効果があります。また、外からの冷気が伝わることも抑えられるため、省エネ効果が高まります。

複層ガラスはいくつかのメーカーから出ており、ガラスとガラスの間を真空にすることで、断熱性能をさらに向上させた「真空ガラス」も、複層ガラスの一種です。

複層ガラスへの取り替えで断熱性能は高まるので、節電に繋がる一つの選択肢として知っておきましょう。

省エネ機能がない家電は買い替えを検討する

省エネ機能がない古い家電製品は、消費電力が大きい傾向があり、毎月の電気代が多くなります。

長年同じ家電製品を使用している場合は、省エネ効果の優れた最新の製品への買い替えで節電効果を期待できます。

主な家電製品の買い替えによる消費電力と電気代の節約額の目安は以下のとおりです。

消費電力と電気代の節約額の目安

家電製品 旧製品の期間消費電力量
(kWh/年)
新製品の期間消費電力量
(kWh/年)
年間電気代の節約額
(電力量料金31円/kWh(税込)の場合)
エアコン(冷暖房兼用・壁掛け形・冷房能力2.8kWクラス) 2013年製:903kWh 2023年製:769kWh 約4,150円
冷蔵庫(451L〜500L) 2013年製:370kWh〜410kWh 2023年製品:267kWh 約3,190円〜約4,430円
シーリングライト 蛍光灯タイプ:136kWh LEDタイプ:68kWh 約2,110円
温水洗浄便座(貯湯式) 2013年製:173kWh 2023年製:160kWh 約400円
  • (注)消費電力や節電額は商品によって異なります。

ご覧のように、新しい家電製品への買い替えによって、年間の電気代を削減する効果が期待できます。

どの家電製品を新しくするか迷った際は、製造年が古く、エアコンや冷蔵庫など消費電力の大きい家電製品から買い替えを検討してみるとよいでしょう。

家電コラム|エアコンの買い替え効果

6 まとめ

冬の電気代はエアコンやヒーターなど、暖房器具の使用によってほかの季節よりも高くなる傾向があります。

節電するには、重ね着によって暖房器具の使用時間を減らすことや、効率良く暖めるために部屋の空気を循環させることなどが効果的です。

また、電気料金プランを見直し、現在のご家庭の利用状況に合ったプランに変更することで、節約に繋がる可能性もあります。

中部電力ミライズが提供する家庭向けWEBサービス「カテエネ」では、くらしに役立つサービスやおトクなポイント制度をご用意しています。

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