1. ホーム>
  2. コラム>
  3. 一人暮らしのガス代で3,000円は高い?季節や地域別の平均料金と節約術

くらしに役立つコラム

ハテナを解決!ガスまるわかり通信 Vol.9

一人暮らしのガス代で
3,000円は高い?
季節や地域別の平均料金と節約術

ガスコンロやお風呂など、生活に必要なものを動かすうえで欠かせないガスですが、毎月の支払いが多くなれば家計の負担になります。ガス会社やガス料金のプランについてよくわからないまま、なんとなく契約し続けてしまっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、一人暮らしのガス代の平均額を季節や地域別でご紹介。毎月のガス代を抑えるためにできる節約方法を、利用シーンごとに解説します。ご自宅のガス代が高すぎないか知りたい方、ガス代を安く抑える方法を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

1 一人暮らしの平均ガス代

まずは、一人暮らしの平均ガス代を表にまとめました。

一人暮らしの平均ガス代

ガス代
2018年 3,104円
2019年 3,012円
2020年 3,021円
2021年 3,001円
2022年 3,331円

※出典:政府統計の総合窓口 「家計調査」2018年 2019年 2020年 2021年 2022年

政府統計の総合窓口であるe-statのデータによると、一人暮らしの平均ガス代は月3,000円ほどです。しかし、2019年から2021年は20円ほどの増減で済んでいたところ、2022年は300円ほど高くなっていることがわかります。

大きな要因は原料価格の高騰といわれていますが、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻により、液化天然ガスの供給バランスが崩れたことがその背景にあります。そこに急激な円安が重なったことが、輸入価格の高騰に繋がっています。

ガスまるわかり通信「ガス代の値上げによる家計への影響は今後も続く?高騰の原因や節約方法もご紹介」

こちらもおすすめ!

2 【季節別】
一人暮らしの平均ガス代

季節別の一人暮らしの平均ガス代は表のとおりです。

一人暮らしの季節別平均ガス代

4~6月 7~9月 10~12月 1~3月
2020-2021年 3,155円 / 月 2,380円 / 月 2,533円 / 月 3,562円 / 月
2021-2022年 3,313円 / 月 2,275円 / 月 2,642円 / 月 3,892円 / 月
2022-2023年 3,387円 / 月 2,345円 / 月 2,777円 / 月 4,430円 / 月
2020-2021年 2021-2022年 2022-2023年
4~6月 3,155円 / 月 3,313円 / 月 3,387円 / 月
7~9月 2,380円 / 月 2,275円 / 月 2,345円 / 月
10~12月 2,533円 / 月 2,642円 / 月 2,777円 / 月
1~3月 3,562円 / 月 3,892円 / 月 4,430円 / 月

※出典:政府統計の総合窓口 家計調査

ガス代が低い傾向にあるのは、気温が高い夏の時期だということがわかります。それと比べ、気温が低くお風呂やガスヒーターの需要が高まる冬の時期は、1.5倍〜2倍ほど高くなっています。

また、冬場は気温の低下と共に水温も低くなるため、お湯を沸かすためにかかるガスの使用量が夏よりも多くなります。そのため、同じ温度のシャワーを浴びる場合でも、夏と冬では2倍以上のガスを使ってしまいます。

3 【地域別】
一人暮らしの平均ガス代

続いて、地域別の一人暮らしの平均ガス代を見てみましょう。

東日本地域の1ヶ月あたりの料金
(注)新潟・長野・山梨・静岡は関東扱い

北海道・
東北地方
関東地方 北陸・
東海地方
2020年 2,983円/月 3,115円/月 2,789円/月
2021年 3,297円/月 3,136円/月 2,831円/月
2022年 3,704円/月 3,224円/月 3,404円/月

※出典:政府統計の総合窓口 家計調査

西日本地域の1ヶ月あたりの料金
(注)福井は近畿扱い

近畿地方 中国・
四国地方
九州・
沖縄地方
2020年 2,959円/月 2,858円/月 3,481円/月
2021年 2,818円/月 2,824円/月 2,842円/月
2022年 3,395円/月 2,899円/月 3,481円/月

※出典:政府統計の総合窓口 家計調査

一人暮らしの場合、地域による平均ガス代の差の開きは大きくありませんが、中国・四国地方は比較的安い傾向にあることがわかります。

地域ごとに気候の差があるため、寒い地域のほうがガスの使用量が多いと推測できますが、年度ごとに金額感にばらつきがあるため、契約しているエリアのガス会社によって料金に差が生まれていると考えられます。

こちらもおすすめ!

4 ガス料金のしくみ

ガス代は主に、基本料金+従量料金の合計で決まります。

ガス料金の計算の図

ガス料金(円)=
基本料金(円)+単位料金(円/㎡)×ガス使用量(㎡)


※出典:株式会社CDエナジーダイレクト 4人家族のガス代の平均額は?2万円超えると高い?節約術もご紹介

基本料金は、ガスを使用するうえで毎月一定で支払う料金です。従量料金は、毎月変動がある単位料金にガスの使用量をかけた額です。そこに基本料金を足した額がガス料金となります。ガスの使用量に応じて請求額は上がっていきます。

5 都市ガスとプロパンガスの違い

ガスの種類には、都市ガスとプロパンガスがあります。

  • ・ 都市ガス:天然ガス。道路下のガス導線を通して供給
  • ・ プロパンガス:液化石油ガス。配送されたガスボンベから供給

都市ガスは天然ガスであり、道路の下のガス導線を通して供給されます。そのため、ガス導線が張り巡らされている範囲でしか利用ができません。気化した天然ガスは空気よりも軽いため、都市ガスのガス警報器は部屋の上部に付けられます。

プロパンガスは液化石油ガスであり、大半が海外から輸入され、プロパンガスが入ったガスボンベを事業者が配送することで供給されます。空気よりも重いため、プロパンガスのガス警報器は部屋の下部に取り付けられます。

ガス料金は一般的にプロパンガスと比べて都市ガスのほうが安くなっています。その理由は、プロパンガスの場合、ガスボンベを配送するための運搬費や人件費などのコストがかかることが挙げられます。

都市ガスはプロパンガスよりガス代が安いですが、ガス道管の整備されているエリアでしか使用ができない点や災害時の復旧に時間がかかることなどのデメリットもあります。

また、新たにガス管を引き込む場合には工事費用がかかります。プロパンガスは全国のどこでも使えること、災害時の復旧が早いこと、火力が高いことがメリットです。

※出典:日本ガス協会 都市ガスとLPガスの違い
※出典:経済産業省 第24 回ガスシステム改革小委員会資料 小売全面自由化の詳細制度設計等についての意見

6 一人暮らしでできるガス代の節約方法は?

ご自宅のガス代が一人暮らしのガス代の平均額より大幅に上回っている場合、料金を下げる余地があるかもしれません。まずは生活のなかでできるガスの節約方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

お風呂での節約方法

お風呂はガス代のなかで最も多くの割合を占めています。月々のガス代を下げるのに一番手っ取り早いのは、お風呂の使い方を見直してみることです。

  • 【お風呂でのガス節約方法】
  • 1. お湯の量を調整する
  • 2. 浴槽はこまめにフタをする
  • 3. シャワーはこまめに止める

カテエネ研究所「お風呂の準備は「給湯で湯張り」と「水から追い焚き」どちらが時短&省エネ?」

お湯の量を調整する
浴槽のお湯を少なめに調整すると、お湯を沸かすためのガスの量も減り、ガス代を節約できます。

自動の湯沸かし機能が付いている場合、初期設定の量は一人暮らしにとっては多いため、一度設定を見直してみると良いでしょう。

浴槽はこまめにフタをする
入浴時以外は浴槽にこまめにフタをし、お湯の温度を下がりにくくすることで、ガス代を節約できます。

少々面倒に感じるかもしれませんが、お風呂の追い焚き機能は使用するたびにガス代が発生するため、なるべく頻度を減らしたほうが良いでしょう。

長くお風呂に浸かる際は、半分だけフタをしたまま入浴するなどの工夫でも追い焚きを減らせます。

シャワーはこまめに止める
髪の毛や体を洗う際、使うシャワーを出しっぱなしにするのではなく、こまめに止めることで、ガス代を節約できます。

45℃のお湯を流す時間を1分間短縮した場合、年間約2,070円のガス代が節約できます。シャワーが必要のないときには、こまめに止めるよう習慣づけてみましょう。

※出典:省エネポータルサイト 風呂・トイレ

キッチンでの節約方法

次に、キッチンでのガス節約方法をご紹介します。

  • 【キッチンでのガス節約方法】
  • 1. 電子レンジを活用する
  • 2. 強火から中火にする
  • 3. 食器を洗う際のお湯を調整する

カテエネ研究所「電気ケトル、IH、ガスコンロ、電子レンジ。どれが一番おトクにお湯が沸くの?」
カテエネ研究所「ガスコンロでお湯を沸かすときの、鍋の「大きさ」と「火加減」の最適解って?」

電子レンジを活用する
野菜の下ごしらえなどの際、ガスコンロではなく電子レンジで加熱することで、ガス代を節約できます。

カボチャやじゃがいもなど火が通りにくい食材は、それぞれ火を通した際のガス代よりも電子レンジで加熱する電気代の方が安く済むでしょう。

強火から中火にする
ガスコンロの火を、強火ではなく中火にすることでもガス代を節約できます。

強火の方が早く熱を通しガス代も安く済むように感じるかもしれませんが、鍋やフライパンからはみ出る炎が無駄になってしまうことがほとんどです。

どうしても強火で調理する必要がある場合を除いては、中火にする習慣をつけましょう。

食器を洗う際のお湯を調整する
食器を洗う際のお湯の温度や、使用量を調整することでもガス代を節約できます。特に冬場はお湯で食器を洗うことが増えますが、高すぎない温度を心掛けてみましょう。

また、こまめに分けて洗うとガス代がかさむため、なるべくまとめて洗うこともおすすめです。

※出典:省エネポータルサイト キッチン

暖房器具の節約方法

最後に、冬場に必要不可欠なガスファンヒーターなどの暖房器具の節約方法をご紹介します。

  • 【暖房器具の節約方法】
  • 1. 電気製品と併用するなど使い方を工夫する
  • 2. 設定温度を下げる

電気製品と併用するなど使い方を工夫する
他の暖房器具やサーキュレーターなどと組み合わせて使用したり、温度が下がりにくい場所に置くなど、使い方を工夫することでガス代を節約できます。

中部電力ミライズが運営する「カテエネ」コラム内のカテエネ研究所で独自調査をした結果、早く暖めてくれるのはエアコン・ガスファンヒーター・石油ファンヒーターが同等でした。3つのうちいずれかを使って部屋全体を暖めてから、スポット的に使う暖房機器に切り替える方法も良いでしょう。

また、快適性について独自アンケートを取ったところ、快適性においては湿度が少し高くなるガスファンヒーターが優位となる結果になりました。冬の乾燥を防げることは、ガスファンヒーターを使うメリットといえるでしょう。

なお、ガスファンヒーターなどを使う際は暖まった空気が窓際で冷やされてしまうことを防ぐため、窓を背にして設置するのがおすすめです。

暖房効率を高めるには、フィルターのお手入れを欠かさないようにするのもポイントです。

カテエネ研究所「エアコン、ファンヒーター、ストーブ…暖房機器のなかで最も早く暖めてくれるのはどれ?」
カテエネ研究所「サーキュレーターは、暖房にも効く!?冬のエアコンでも効果があるのか実験してみました。」

設定温度を下げる
ガスファンヒーターの設定温度を少し下げるだけでもガス代を節約できます。

例えば、外気温度が6℃の場合にガスファンヒーターの温度を21度から20度に下げるだけでも、年間約1,320円の節約が可能です。

また、室内でも暖かい格好で過ごし、少しでも設定温度を下げるように意識しましょう。

ガスまるわかり通信「実はガスファンヒーターのガス代は高くない? エアコンとの比較や上手な組み合わせ方」

※出典:省エネポータルサイト 空調

こちらもおすすめ!

7 契約やガス会社を
見直すのも一つ

ここまで、ガス代を節約するための使い方をご紹介しましたが、現在契約しているガス会社や料金プランを見直すことも一つの方法です。ライフスタイルにあったサービスを提供しているガス会社に切り替えることで、今の使い方を変えなくてもガス代が下がる可能性があります。

ガス会社によっては、ガスの使用量が少ない一人暮らし世帯向けの料金プランも用意されています。ウェブ上で料金シミュレーションができるガス会社も多いため、複数のガス会社を比較して最適なプランを選びましょう。

中部電力ミライズでは、料金に応じてポイントが貯められるだけでなく、電気とガスのセットプランを利用することでお支払い時のポイントをダブルで獲得できるため、よりお得です。

さらに、家庭向けWEBサービス「カテエネ」では、ガスの使用量や料金の推移などをウェブ上で簡単に確認できるため、使いすぎ防止やガス代節約の参考になります。

一人暮らしで賃貸物件にお住まいの場合、ガス会社の変更ができないと思っている方もいるかもしれませんが、賃貸物件でもガスの契約は変更可能なことが多いため、ぜひ検討してみてください。

こちらもおすすめ!

8 まとめ

ガス料金のしくみや都市ガスとプロパンガスの違いについて、今までは気にしたことがなかった人も多いかもしれません。しかし、ガス代の高騰が続くなか、ガスの使い方や料金の見直しは、生活の質を高めるために欠かせないものといっても良いでしょう。

中部電力ミライズが提供する家庭向けWEBサービス「カテエネ」 では、ガスをいつ、どのくらいの量を使っているのかを簡単に把握できます。そのため使用量を抑える際の参考にできますし、自分に合ったプランを選ぶ目安にもできます。

カテエネ」は無料で登録が可能です。毎月のガス代の負担を下げるためにも、ぜひご登録をおすすめします。

こちらもおすすめ!